2023年08月12日

再生可能エネルギーのリサイクル

地球温暖化防止の切り札として太陽光発電や風力発電が積極的に導入されはじめて20年が経過しました。

初期に導入した再生可能エネルギー設備の寿命による廃棄や更新が始まっていて、2030年頃からは大量廃棄時代を迎えます。

再生可能エネルギー設備の廃棄の実情とリサイクル課題について、

私が所属する団体でのリサイクル勉強会での発表内容を備忘録兼ねて記事にしました。

1.使用済み太陽光パネルの廃棄・リサイクル

FIT制度の下で大量設置した太陽電池モジュールは、2030年以降に大量廃棄時代を迎え、年間50〜80万tが排出されると想定。

2020年の太陽光パネル回収実績はまだ0.7万tですが、66.5%がリユースされ、33.5%がリサイクルされています。

太陽光パネルのリサイクルは、現状では単純破砕処理方式から高度選別方式まで種々あり、より高度なリサイクルとなるべく、各社が検討中です。

アルミフレームのリサイクルは容易ですが、重量比率の高いガラス・プラスチック・シリコンのマテリアルリサイクルをどう促進するかが課題です。

2.風力発電設備の撤去とリサイクル

風力発電所は1990年代以降建設され続け累計2,300基が北海道・東北・三重・西九州等風と土地が豊富な地区に設置されています。

20年の寿命を迎えた風力発電機の解体撤去は190基となり、2030年以降は年100基 (1,500t) ペースになると推定。

風力発電機解体撤去の困難性は、高さ60m・重さ数十トンの巨大さ、主部材の風車ブレード素材はFRPリッチでリサイクル困難、立地が僻地のために輸送コストが高い等にあります。

現状では重機で解体した風車ブレードは切断の後に現地の産業廃棄物処理業者が埋立処分しています。

3.補助金を活用した取組み

クリーンエネルギー設備の埋立廃棄をなんとか資源循環リサイクルしたいと、リサイクル事業者が環境省の補助金を活用して「FRP(繊維強化樹脂)を原料とする風車ブレードリサイクル実証事業」を令和4〜5年度に実行中です。

解体した風車ブレードを粉末加工して他の再生素材とブレンド成型することで、太陽光パネル下敷き地面マット等の再生合成樹脂としてリサイクルしていきます。

再生エネルギー設備の循環リサイクルというクリーンサステナビリティが構築できます。

環境省の実証事業およびリサイクル技術の進展に期待したいと思います。

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2023年08月06日

猛暑の試験

今日は、中小企業診断士1次試験の2日目です。

とにかく、この試験は過酷なのです。

科目合格制度もあって少しは受験しやすくなりましたが、猛暑の中、2日間にわったて試験が行われます。

合格率も2割という狭き門です。

私自身も15年前に受験した記憶が鮮明に思い起こすことができます。この時も猛暑、日陰を探しておにぎりを。

よく、診断士資格は足裏の米粒(取っても食えない)と揶揄されますが、実体験で申し上げると結してそんなことはありません。

また、私のように診断士として活躍?している人が沢山います。

ただ、言えるのは合格はスタート。

漫然と何の活動もしない人は診断士ならずとも、どんな資格に合格しても意味がありませんね。

受験生の皆様には、夢と希望を持って試験にチャレンジしていただきたいと思います。

9月5日が合格発表日、吉報を願います。
ラベル:診断士 試験
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2023年07月19日

歴史から学ぶビジネス愛読書

ビジネスパーソンの愛読書のベスト10に入るのが三国志かと。

三国志で、曹操、孫権、劉備の3人で誰を支持するかと言えば、意見が分かれるところですね。

私と言えば、曹操です。

良くも悪くも他人が真似できない行動で、天下を握りかけ、そして敗北した人物像が好きなのです。

強烈なプラス面とマイナス面を両方持つ人物。

今の世相とは真逆ですね。

みんな平均的に優秀な、また、お行儀のよいサラリーマンが多い中で、この真逆の人物像は、ある種、異形に対する憧れに近い感情です。

ところで、今日、キングダム最新巻を読みました。

強烈な桓騎に思うところがありますが、勝ち負け、人心掌握ではビジネスにもつながるかと思います。

それにしてもすごい時代ですね。

ラベル:歴史 読書
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2023年07月07日

アカン!DX

アカン!DX

とても辛口な内容ですが、そうそう、と思うところ多々あり、まとめ整理も兼ねて記事にしました。

DXは、デジタルトランスフォーメーション、デジタル化で変革をもたらすこと。

このDX、ブームとなっていますが、既に腐り始めている、としています。

政府機関、企業ともに例示していて、例えば、PoC(プルーフオブコンセプト)概念実証ですが、企業がこぞってPoCを行いましたが(今もやっている)ユルユルのやった感だけのPoCばかり、、DXが矮小化していると。

私自身も、スマートシティでのPoC経験で、そうだよなと、実感。

DXレポート、2025年の崖では、企業にIT人材が不足し立ち行かなくなると警鐘がならされましたが、政府機関は、すでに2020年の崖に落ちたとします。

そうです。コロナ禍で露呈した惨憺たる事象、最近では、マイナカードでのトラブルなど。

政府もデジタル庁を創設してのDX推進ですが、DXの大半は失敗に終わる可能性が高いとしています。

これではアカン!この方たぶん関西人でしょうね。

経営者のタテ割り意識、IT業界の人月商売、御用聞きSIer。

不都合な真実に、う〜ん。提案では、DX人材を海外から招聘してはと。

私は、オードリーチャンさんがぱっと思い浮かびました。

DX成功の鍵は、DX人材にあり。

日経コンピュータの記者をされていた木村岳史の著作。

3年前の提唱が今に目に見えてきました。
ラベル:DX
posted by ネット田中 at 14:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年06月25日

事業継続力強化計画で水害の備え

梅雨の季節、6月も後半になりました。

日本では例年、7月〜10月にかけて大雨・台風による水害が多く報告されています。

大雨・台風では、川の氾濫や土石流、がけ崩れ、地滑りなどが発生しやすく、甚大な被害をもたらす危険性があります。

その水害に備えて、ハザードマップの確認と事業継続力強化計画の策定についてご案内します。

1.温暖化で豪雨が増加する

近年、短時間に狭い範囲で非常に激しく降る雨が頻発し、記録的大雨という言葉も新聞でよく見かけるようになりました。

気温が高いほど大気に多くの水蒸気を蓄えられるため、豪雨災害につながりやすいというわけですが、

IPCC第6次評価報告書によると、産業革命前からの気温上昇が1.1度である現在は、大雨の頻度が1.3倍になっていると報告されています。

今後更に地球温暖化が進み、産業革命前からの気温上昇が1.5度、2度になると、大雨の頻度はそれぞれ1.5倍、1.7倍になると予想されています。

事実、日本では、大雨の年間発生回数は、1976年〜1985年までは平均174回、2008年〜2017年までは平均238回であり、この30年間で1.4倍に増加しています(中小企業庁:「中小企業白書2019年版, 第3部第2章防災・減災対策」より)。

今後も気候変動の影響により、日本では水害が頻発することが懸念されています。

2.ハザードマップを確認しましょう

前掲の中小企業白書によると、自然災害への備えに取り組んでいない企業の理由として最も多い回答は「何から始めれば良いか分からない」であり、そのように回答した企業の7割以上がハザードマップを確認していないと報告されています。

更に、ハザードマップを見たことがない企業の3割は、水害による浸水リスクを抱えているとされています。まずは、ハザードマップを確認することを推奨します。代表的なハザードマップは以下の通りです。

○J-SHIS(地震ハザードステーション) http://www.j-shis.bosai.go.jp/

○国土交通省ハザードマップポータルサイト https://disaportal.gsi.go.jp/

○地域の自治体HP(国土交通省HPからアクセス可)

3.水害に備えて事業継続力強化計画を策定しましょう

事業継続力強化計画とは、中小企業が自社の災害リスクを認識し、防災・減災対策の第一歩として取り組むために必要な項目を盛り込んだもので、将来的に行う災害対策などを記載するものです。

計画策定の目的は、

1)防災・減災の事前対策を行うこと

2)災害時の迅速な行動力を養うこと

実効性を担保するためには、継続的な見直しと教育訓練が不可欠で効果的かつ効率的に進めるためには、専門家の活用が有効です。

お近くの診断士にご相談ください。


ラベル:災害 診断士
posted by ネット田中 at 13:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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