2023年10月10日

電材卸の業界事情

電設資材卸売業は、建築物に設置される配電盤や受変電設備、エレベータなどに付帯する電気設備工事に必要な機器や関連資材を製造業者から仕入れて二次卸売業者や工事業者、小売業者に販売する業態です。

現在の業界をリードする大手企業は、いずれも戦後の創業で当時の旺盛な復興需要とその後の高度経済成長に後押しされ成長し、電気機器メーカーの販売サポート要請で創業した卸売業者も数多くあります。

その業態としては、
@電設資材販売を主力とする企業
A電設資材販売と設備の施工を手掛ける企業
B自社で製造機能を有しプライベートブランド電材商品も提供する企業
C電設資材のほかに金属建材など他材料も取り扱う企業
Dメーカー系の自社機器専門の販売商社
など多岐にわたります。

各社それぞれ強みを持つ製品群や技術分野でビジネスを行っていますが、周辺材料・部品などはコモディティ化しており価格面での競争が激しのも実情です。

電材卸の市場規模は、事業所数で25,000か所、従業者数で400,000人、年間商品販売額は46兆円、いづれも2021年経済センサス。

年間商品販売額は、平成20年代の減少期から転じて近年は増加していて、事業所数も同様に2007年の底まで一時期減少していましたが2014年にかけて増加しています。

一方、中小零細の事業所は一貫して減少しており、これは他の業態でも同様で事業主の高齢化や後継者難などの影響と見られます。

近年は、ネットで購入できる通販サイトが普及してきており、モノタロウなどの専門サイトやamazonなど通販トップが業種向けサイトを設けており、既存の電設資材卸売業者の脅威となっています。
posted by ネット田中 at 10:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月28日

フリーランスの今後

所属会合での勉強会、「フリーランスの今後」と題して発表がありました。

私自身、不払い問題を抱え身につまされる思いで聞き入りました。

記録メモを兼ねて記事にします。

今年4⽉、フリーランスとして働く⼈が安定的に働ける環境を整備するための法律が成⽴しました。

フリーランスは、特定の会社や組織などに所属せず、 ⾃らの知識や経験、 スキルを活⽤して収入を得る働き⽅をいいます。

2020年に内閣官房が⾏った調査では、その数は462万⼈に上るとされていて、仕事上のトラブルも増えています。

フリーランス・トラブル110番には、開設からこれまで1万件を超える相談に対応してきています。

寄せられた相談のトップが約束した報酬を⽀払ってくれないという相談。

ポスターのデザインを作って欲しいという依頼を受けて、イラストレーターが多くの時間と労⼒をかけてポスターを作成、イメージが違ったという理由で 一⽅的に報酬を引き下げたり、納品を断って報酬が⽀払われなかったりすることが。

会社員は、労働基準法で賃⾦は決まった⾦額全額を、決まった⽇に⽀払いと定められていますが、フリーランスには、労働基準法は適⽤されません。

フリーランスは、発注者に⽐べ、弱い⽴場に⽴たされることが多いため、業務委託する取引の適正化とフリーランスの就業環境の整備を図ることを⽬的とする法律ができました。

「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」です。

この法律は「特定受託事業者」として、フリーランスを定義したうえで、 全ての発注者に対し、受託事業者であるフリーランスが⾏う、給付の内容、⽀払い期⽇、報酬の額などの事項を予め書⾯やメールなどで明⽰することが義務付けられました。

この他、 報酬の⽀払い期限の規制も出来ました。発注者は、特定受託事業者の給付を受領した日から60日以内の報酬支払義務があり、再委託の場合には、発注者から支払いを受ける期日から30日以内の支払い義務があります。

一定期間継続してフリーランスと取引をしている発注者に対しては、一⽅的に報酬額を減らしたり、 成果物の受け取りを拒否したりする⾏為などが禁⽌されました。

このほか、フリーランスに対するハラスメント⾏為について発注者が必要な措置をとる、取引を解約するには少なくとも30⽇前に予告しなければならないこと等が求められました。

これらの違反⾏為には罰則も⽤意されています。

新しい法律が出来たことにより、フリーランスと発注者の間のトラブルを未然に防ぐことが期待されます。

また、発注者に求められる様々な遵守事項が定められ、違反⾏為には罰則も適⽤されますので、 発注者とフリーランスとの間の取引が適正化されることが期待されます。

一⽅、 新しい法律が出来たというだけで全てが解決するわけではありません。

まず、この法律は労働基準法のように、法律が定める基準に達しない契約の規準を法律の規準にまで引き上げる効⼒を持つものではありません。

フリーランスと発注者が、この法律を⼗分に理解し、適切に活⽤していくことが必要となります。

また、発注者の違反⾏為に対しては罰則も適⽤されることになっていますが、違反⾏為を適切に拾い上げ、是正するための国の体制を整える必要もあります。

この法律は、法律制定から1年6ヶ⽉以内に施⾏されることになっていますので、 来年の秋までには国の体制も整える必要があります。

発注者もフリーランスが発揮する専⾨性を尊重し、その専⾨性の⾼い働き⽅を⾃らの事業運営に効果的に活⽤するようになれば、より活⼒のある働く現場を作ることができるのではないか期待しています。
posted by ネット田中 at 07:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士の協会活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月10日

定年後の選択肢

定年退職後の選択肢に業務委託という働き方があります。

もちろん、雇用延長や再雇用を選ぶこともありますが給与は大幅減となるのがほとんど。

正社員は、会社と雇用契約を結びますが、定年後(又は独立を考えて会社を辞める)の選択肢になります。

雇用契約を一旦解消し、今やっている会社の仕事を請けるという形で再契約をするのです。

雇用者と被雇用者という主従関係から、取引先という対等な契約関係に切り替わります。

こうすれば自由な立場を勝ち取りつつ、現在こなしている仕事を継続することで一定の安定収入を維持することができます。

会社がOKしないだろうと、早合点するのは間違い。

そういう実例が無い会社でも、ちゃんと話せば分かってもらえる可能性大なのです。

会社にとって不利な点が無く、むしろ大きな利点があるからです。

例えば、月給と同じ50万円で業務委託契約を結ぶと、社会保険や福利厚生にかかる費用を抑えられます。

従業員との関係を流動化し、固定費の変動費化できるんですね。

業務委託契約で再スタートする友人にエールを送りたいと思います。
posted by ネット田中 at 14:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士の会社生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年08月23日

キャッチフレーズ

プロコン独立起業にあたってのキャッチフレーズ。

いわゆる、得意分野を一言で表すように。

セミナー講師など自己紹介の場面で何と自分を紹介しようか、都度悩むんですね。

自分を大きく見せようとは思わないのですが、セミナーテーマによって、このテーマにふさわしい自分を、

それが資格であったり、実績であったり。

中小企業診断士には、IT系出身者が多くて、これを得意分野とする人も多いのです。

そんななかでも違いを分かりやすく、”お金のかからないIT”としました。

合わせて、座右の銘も初めて(決める?)、いままでは無いと答えていたんですが、、

”できるだけ”

合わせ技で、”できるだけお金のかからないIT” 

独立から早2年、自分の名刺を眺めつつ、回想しています。

posted by ネット田中 at 09:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士の日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年08月12日

再生可能エネルギーのリサイクル

地球温暖化防止の切り札として太陽光発電や風力発電が積極的に導入されはじめて20年が経過しました。

初期に導入した再生可能エネルギー設備の寿命による廃棄や更新が始まっていて、2030年頃からは大量廃棄時代を迎えます。

再生可能エネルギー設備の廃棄の実情とリサイクル課題について、

私が所属する団体でのリサイクル勉強会での発表内容を備忘録兼ねて記事にしました。

1.使用済み太陽光パネルの廃棄・リサイクル

FIT制度の下で大量設置した太陽電池モジュールは、2030年以降に大量廃棄時代を迎え、年間50〜80万tが排出されると想定。

2020年の太陽光パネル回収実績はまだ0.7万tですが、66.5%がリユースされ、33.5%がリサイクルされています。

太陽光パネルのリサイクルは、現状では単純破砕処理方式から高度選別方式まで種々あり、より高度なリサイクルとなるべく、各社が検討中です。

アルミフレームのリサイクルは容易ですが、重量比率の高いガラス・プラスチック・シリコンのマテリアルリサイクルをどう促進するかが課題です。

2.風力発電設備の撤去とリサイクル

風力発電所は1990年代以降建設され続け累計2,300基が北海道・東北・三重・西九州等風と土地が豊富な地区に設置されています。

20年の寿命を迎えた風力発電機の解体撤去は190基となり、2030年以降は年100基 (1,500t) ペースになると推定。

風力発電機解体撤去の困難性は、高さ60m・重さ数十トンの巨大さ、主部材の風車ブレード素材はFRPリッチでリサイクル困難、立地が僻地のために輸送コストが高い等にあります。

現状では重機で解体した風車ブレードは切断の後に現地の産業廃棄物処理業者が埋立処分しています。

3.補助金を活用した取組み

クリーンエネルギー設備の埋立廃棄をなんとか資源循環リサイクルしたいと、リサイクル事業者が環境省の補助金を活用して「FRP(繊維強化樹脂)を原料とする風車ブレードリサイクル実証事業」を令和4〜5年度に実行中です。

解体した風車ブレードを粉末加工して他の再生素材とブレンド成型することで、太陽光パネル下敷き地面マット等の再生合成樹脂としてリサイクルしていきます。

再生エネルギー設備の循環リサイクルというクリーンサステナビリティが構築できます。

環境省の実証事業およびリサイクル技術の進展に期待したいと思います。

posted by ネット田中 at 11:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士の協会活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする