2010年01月13日

ノードストロームと企業文化

ノードストロームは、アメリカはシアトルの一靴屋から全米規模で最先端のファッションを提供する高級百貨店に成長した企業です。

この会社は企業文化を語る上でお手本となっていて、中小企業診断士などの資格勉強などでも登場します。

ノードストローム社の企業理念は、顧客重視です。

今では、どこの会社でも社訓に定番でうたわれていますが、その大多数が儲け主義の綺麗ごとのように聞こえてくるのです。

それを試すのが、企業文化にまで定着するか否かなのです。

あまりに有名なエピソードですが、あえてご紹介します。

とあるお客が不良品のタイヤを返品しにきました。

その店の担当者は即座に代金を返金したのです。

でも、実は、この会社ではタイヤは売っていませんでした。

どういう感想をもたれますか?

顧客とはなんなのか。 

顧客満足、顧客重視とはなんなのか。

反対意見を含めていろんな意見が噴出するエピソードなんですね。

でも、この担当者は、返金したのです!

どうしてでしょう?

顧客重視が企業文化にまで定着した企業が勝ち残ると私は信じております。

いかがでしょうか。


posted by ネット田中 at 20:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月17日

ドバイと加速度原理

リーマンショックに続いてドバイが危なそうですね。

ドバイはアラブ首長国連邦のドバイ首長国です。

2000年代後半の原油高高騰にリンクして急成長しました。

世界中の富裕層に向けての一大リゾート地と化し、とてつもないプロジェクトが次々に立ち上がりました。

まさにバブル投資ですが、なぜ、節度ある設備投資ができないのか?不思議に思う人も多いでしょうね。

それを説明する経済理論が「加速度原理」です。

企業の設備投資行動を説明した理論でアメリカのクラーク博士が提唱しました。

この理論、消費の増加に応じて設備投資を進めていくと加速度がついて、消費が落ち込んだ時に急に止められないことを説明しています。

実際、08年が7%超の経済成長率が、この09年は一機にマイナス成長になる見込みですから、程度の問題はあってもドバイショックによる世界経済への影響は避けられそうにありません。

日本への影響はというと、やはり、多額の融資をしている金融機関が火種となりそうです。




posted by ネット田中 at 17:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月29日

BGMとマーケティング

心理マーケティングというのがあります。

代表例がBGMと売上の関係です。

パチンコ店では軍艦マーチが流れ(今は?古い昔は定番ソングでした。)、高級な喫茶では、モーツアルトの曲が(これも私の思い込みで根拠なしです。)といった感じです。

店の特性を考えずに変なBGMを使うと、効果どころか、逆効果にもなりますので、ちょっと意識していただければと思うのです。

人にとって心地良いリズムは、心臓音と言われています。

これが、基準で効果的なBGMの肝です。

心臓音のリズムを基準に、早いリズムは気分を盛り上げる効果があり、遅いリズムは落ち着いた気分になります。

ですから、大型小売店でも、百貨店ではスローなBGMを選曲し、量販店はアップテンポな曲となります。

割り切って言いきってしまえば、滞在時間を長くして売上アップを狙うならスロー曲、回転率を高くして売上アップならアップテンポということです。

飲食店でも同じで、高級レストランとファーストフードでは違います。

また、応用編では、時間帯によっても変えると効果的な場合が多いようです。

最後の店のテーマソングですが、童謡の音階を真似ると成功するそうな。

どうやら、童謡の音階は親近感を高める効果あるのです。


posted by ネット田中 at 16:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月10日

選択と集中

企業は、ヒトやモノ、お金、情報など、資源を持ちます。

その資源を投入して、企業活動を行うわけですが、どこに、どれだけ投入するかが問題となります。

アメリカのGEが破たんしました。

30年前の感覚でいえば、今のトヨタとソニーを足して3倍ぐらいにした企業の破たんのイメージです。

ただ、世界経済から見れば、たかがGEなんです。

国内で戦っている分には良かったのですが、世界経済の垣根が低くなるほど、戦う相手が増えてきます。

経営資源をどこに投入すのか。

これが、今も、これからも、最大の企業戦略そのものなんです。

日本企業を見ても、東芝は、原子力など社会インフラに経営資源を集中しています。

総合家電の看板は、とうに捨てました。

トヨタも流石にまずいと感じたのか、金融部門から、そっと手を引いています。

そして、最も有名な事例がIBMですね。

ガースナーという経営者がいました。

大型汎用コンピュータの優位性に胡坐をかき赤字に急転落した、IBMを生還への舵をきった救世主です。

何をしたか。

今でこそIT業界では、当たり前のことです。

顧客が望んでいるのは、コンピュータが欲しいのではなく、問題の解決策(ソリューション)なんだ。

メーカーからサービス業への大転換だったのです。

辛いこともしましたね。

当時、世界40万人の社員を半分にしたんですから。

GEの破たんを見て、どうしてもIBMとだぶって見てしまいます。

選択と集中。

当たり前のように言われるようになりました。

でも、結してたやすいことでは無さそうです。

posted by ネット田中 at 21:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月30日

ファブレスとEMS

ファブレス企業というのをご存知でしょうか。

自社で工場を持たないで、他社の協力企業に生産委託しているメーカーのことです。

Fabless(Fabric less)からきた造語ですが、ユニクロが代表格ですね。

生産はしませんが、製品の設計やマーケティング、販売などに特化する、新しいビジネスモデルと言えます。

EMSは、電子機器の製造や設計を担うサービスのことで、1980年代までは受託製造(CM:Contract Manufacturing)サービスと呼ばれていました。

大手のEMS企業は、北米やアジア、欧州の各地域に製造拠点を構えていて、最大手の3社ともなると、売り上げは1兆円を超えるそうです。

薄型テレビで東芝がシェア2位に大躍進して、日本企業で唯一黒字を計上しました。

理由は、EMSの利用です。

自社で生産しない分、マーケテイングに特化して、生産コストを抑えたのです。

消費急減の影響も比較的軽微にすんだのもそのためと言えそうです。

物づくりの形態も随分、様変わりしたものですね。
ラベル:診断士 資格 企業
posted by ネット田中 at 18:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月23日

ドトールとポーターの基本戦略

ドトールコーヒー店を愛用する私としては、安さを一番の判断材料にしています。

コーヒー1杯200円は、お手頃ですね。

マイケル・ポーターは商売の基本戦略を3つにわけました。

コストリーダーシップ戦略、差別化戦略、集中化戦略の3つです。

コーヒー店でいうと、ドトールがコストでスターバックスが差別化、駅ナカ店やホテルが集中化といったところでしょうか。

自分の商売でどれを選択するかは、自分の強みや弱みなどを加味する必要があります。

大量仕入れが可能ならば、コストリーダーシップで、ブランド(老舗なども含む)や立地を強みにするなら、差別化や集中化となります。

この基本戦略ですが、とても分かりやすい理論ですね。

でも、実際、商売で成功している人は、皆、この辺の理屈は肌で理解しています。

商売に絶対はありませんが、中小や個人が商売する場合の基本は、差別化と集中化なんです。

コストリーダーを基本線略に据えるのは、やっぱり大企業となります。

もちろん、3類型は、考え方を示しているだけです。

実社会では、コストも優位にたって、尚且つ、差別化や集中化を行っている中小の会社もたくさんあります。

会社の大小かぎらず、目指す方向は、だいたい一致しています。

それは、オンリーワン企業です。



posted by ネット田中 at 11:39| Comment(2) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月20日

ピグー効果と退職金

消費行動は、フローの収入だけではなく、ストックの資産に影響される。

イギリスの経済学者、ピグーが主張した理論です。

日本でも実証されました。

2007年問題とも言われました、団塊世代の大量退職、技術伝承に危惧する問題とは別に、その莫大な退職金が消費にまわり、経済効果が高いと論じられていました。

実際に3カ年で約50兆円の退職金が支払われ、年金逃げ切り世代として、年金と退職金で、日本一裕福な世代と言われています。

でも、実際は、期待はずれも極端で、前年実績も下回るほど、お金を使わないのです。

なぜか?

これを説明するのがピグー効果です。

フローの所得(年金、一時退職金)が増えても、ストックの資産が目減りしているからなのです。

株式投資、投資信託、土地建物、など資産が目減りしていて、その逆効果で消費に廻らないと考えられます。

たしかに、この年代層が最も投資に踊らされた世代なんですね。

退職金を差し引いても、手持ち資産の減少を補えないと言われています。

そんじゃ、またもう一回、バブルを!

とんでもないですね。

ハイリターンにはハイリスクが必ず付いて廻ります。

フローの蓄積がストックになる、正常循環が、私は正しいと思うのですが。

いかがでしょうか。




ラベル:診断士 資格 経済
posted by ネット田中 at 20:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月30日

レモンの原理と総選挙

レモンはアメリカの俗語で中古車を意味します。

難しい言葉で<情報の非対称性>というのがあるのですが、ようは、情報が一方に偏ること意味します。

レモンの原理は、それを説明する有名な理論で、アカロフという経済学者が提唱しました。

レモン(中古車)を買うとき、売る人は、よく知っていて、買う人は、よく判らない。

情報の非対称性の例です。

結局どうなるかというと、安くて粗悪な中古車だけが売れてしまうという、不合理な結果になるんです。

保険契約や住宅購入など様々な事象で不合理な結果が起こり得る点で、偏った情報(情報の非対称性)が問題となります。

今日は、衆議院総選挙の投票日です。

候補者の情報を有権者がすべて知ることは不可能ですね。

必ず情報の非対称性は存在します。

でも、関心を持って発信される情報に耳を傾ければ、ある程度の非対称性は解消されます。

一票の重みを感じて投票所に行ってほしいものです。

posted by ネット田中 at 09:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月22日

サンクコスト

サンクコスト(sunk cost)は、経済学用語で埋没費用と訳します。

企業の行動でも、個人の行動でも、合理的な行動をとるための重要な概念なんでね。

個人レベルの事例で、貴方は、見たい映画のチケットを無くしました。

再度、購入して見ますか?

このポイントは、1800円の映画に貴方が幾らの価値を感じているかにかかっています。

無くしたチケット代金1800円はサンクコストです。戻ってきません。

1800円以上の見る価値があると判断すれば、もう一度チケットを購入するわけです。

サンクコストと個人(企業)行動で重要なのは、サンクコストを抱えると意外と合理的な行動をとれないという点にあるんです。

企業行動を例に取るともっとわかりやすいと思います。

ホテル建設に着手しました。総投資予算は10億円でリターンが12億円見込めます。

着手しましたが、不況の波が押し寄せ、リターンが8億円しか見込めません。

やめれば良いのですが、すでに着手した費用が2億円でサンクコストになっています。

わかっちゃいるが、止められない。

予想リターンを強引に水増ししても、建設を続行するんですね。これが。

企業行動は、まだ、監視体制がしっかりしていますので、合理的な行動を取るケースがほとんどですが、自治体の公共事業は、もう、論外という事例が山と見受けられます。

何年もかけて、建設した、道路やダム、すでに数百億円かけて、いまさら止められるか!と政治家さんは平気で言うのです。

でも、数百億円捨てた方が、経済合理性にかなっているんですが。

どうしたものでしょうか。
posted by ネット田中 at 12:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月14日

ナイトの不確実性

経済学者のフランク・H・ナイトは不確実性を2つに分けました。

自動車事故のように過去の統計から推測できるものを不確実性の中でもリスクと呼んだのです。

ご存じ、世界的大不況を呼び込んだサブプライムローン問題ですが、なぜ、金融のプロ達が、そのリスクを予見できなかったのか?

サブプライムローンは、開発されて間もなく一機に普及しました。

過去の統計も無く、同一の類型もありませんでした。

それなのに、ムーディーズやS&Pがこの商品に高い格付けをしたんですね。

もとにもどって、ナイトはもう一つの不確実性を「真の不確実性」と呼びました。

地震などが典型例ですね。

当時、サブプライムローンはリスク商品では無く、地震と同じ予測不可能な商品だったんです。

リスクと真の不確実性を取り違えると大変なことになる。

教訓としては高い代償となりました。

posted by ネット田中 at 17:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月01日

景気循環理論

昨今、経済危機も底を打ったとの報道が、ちらほら聞かれるようになりました。

生活実感としては、あまり感じないのですが、日経平均株価も1万円を超え、4月〜6月の四半期業績も持ち直したとなればそうなんでしょうね。

経済理論に景気循環理論というのがあります。

40ヶ月周期で企業在庫の需要変動によるキチンの波。

ジュグラーの波は、10年周期で企業の設備投資による景気循環となります。

クズネッツの波は、20年周期の建設需要による景気循環です。

最後に、コンドラチェフの波が、50年周期、技術革新による景気循環なんです。

どれも、景気循環の理屈としては、なるほどと思わせますね。

でも現代では、あまり、あてはまりそうにありません。

最近の景気の持ち直しも、世界各国の大景気刺激対策のおかげで、年末には息切れしそうとの意見が多いようです。

ところで、なによりも深刻なのは、我が家の景気対策です。

給料日前が不況のピークで、ちょうど、1か月サイクルの景気循環となっています。

なんとか、あくせく節約に励んで不況期をしのいでいます。

まだ、給料日の好?景気があるだけ、ましだと自分を納得させています。


ラベル:診断士 資格 経済
posted by ネット田中 at 21:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月15日

2着目スーツ半額の謎

紳士服店でスーツを買うと2着目を勧められました。

しかも、半額とのことです。

よっぽど原価が安いのかな?と勘ぐってしまいます。

でも、これは診断士受験生にとっても重要な理論なのです。

スーツ1着5万円だとしましょう。

その中には、スーツ自体の仕入れ値は1万円としても、その他にテナント料、光熱費、宣伝費、人件費がそれぞれ原価に注入されます。

結果1着のスーツ5万円に対して、原価が4万円、利益1万円となります。

仕入は変動費、テナント料ほかは、固定費と言えます。

2着目が同時に売れるのならば、1着目に固定費を注入しているので、2着目は仕入れ値1万円だけと考えることができます。

すると、半額で売っても1万5千円の利益ですね。

1着目より利益が高いのです。

経営理論では、追加コストという考え方で、専門的には(診断士受験生向けには)限界費用と覚えましょう。

我々の周りには、たくさん、この実例が見られます。

高級料理店が昼間に安く定食を出します。

しかも、お手頃な価格で。

元がとれているのか疑問に感じますが、追加コストと見るとペイするんですね。

診断士受験生向けには、鉱工業2次問題でよく問われます。

1個100円の部品を100個受注しました。
追加で50個の部品を1個50円でオファーがありました。
オファーを受けるべきか否か解答せよ。
という具合です。

追加コスト(限界費用)は、絶対はずせない考え方なので、実例を想像してしっかり理解しましょう。
posted by ネット田中 at 10:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月15日

製品ライフサイクル

診断士の受験者には、お馴染みの理論を紹介します。

マーケティング論に「製品ライフサイクル理論」なるものがあります。

5段階のステージを歩みながら製品寿命を終えるとする法則ですね。

導入期 -----> 成長期 -----> 競争期 -----> 成熟期 -----> 衰退期 となります。

問題は、成熟期の企業戦略に米国と日本とは差があるように思うのです。

一般的には、この時期は設備投資をせずに利益の刈り取りに専念し、次の製品(事業)に投資を移します。

米国の多くの企業は、この戦略をとります。

記憶の中で言うと、IBMがパソコン事業を中国レノボ社に売却したのを思い出します。

日本企業は事業が成熟しても研究開発投資を止めずに技術力で脱成熟を目指す傾向があります。

白黒テレビがカラーテレビに移行し薄型テレビ移行したように成熟したテレビという製品にも投資を惜しまずイノベーションに立ち向かうのです。

どちらが良い悪いの話では無く、企業の長期戦略では、日米に違いがあると言いたいのです。

今、米国では成熟期に達したと思われる自動車産業が窮地にあります。

日本の自動車産業が、まだ、窮していないところを見ると成熟した製品のイノベーションという意味では日本が優れているのでしょうか?
posted by ネット田中 at 06:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月16日

意味的価値

意味的価値とは、顧客が主観的に意味づける価値を言います。

対極が機能的価値です。

商品戦略ではこの意味的価値がとても重要になります。

機能的価値のウエイトが高まると商品の価格下落傾向が高まります。

みじかな事例がパソコン、テレビです。

顧客は意味的価値より機能的価値を優先して商品を選択します。

必然的に機能競争、価格競争となります。

逆に比較的、意味的価値のウエイトが高いのが自動車です。

自動車はデザインや快適性、趣味、ステータスなど機能プラスアルファの要素が高い商品と言えます。

このため実際に自動車は数十年間の長い間、価格が低下しませんでした。

新商品開発に意味的価値がいかに重要かがお分かりいただけると思います。

その事例が最近のゲーム機のヒット商品に見られます。

任天堂のWiiは、家族団らんで楽しめる新しい遊び方を提案しました。

意味的価値をうまく造りこんだ好例です。

大ヒットしたのも、うなずけますね。

ラベル:診断士 資格 理論
posted by ネット田中 at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月14日

不確実な時代のゲーム理論

経済理論を展開する時、よく完全市場を前提にします。

市場参加者は完全な情報を瞬時にコスト無に得られるという前提条件を言います。

その前提にたって合理的な(効用を最大化する)行動をするとします。

現実にはどうでしょうか。

現実の不確実な経済の構造を捉えようとするのが「ゲーム理論」です。

ハンガリー生まれの数学者でコンピュータの生みの親とも言われているノイマン氏が提唱しました。

経済学から出発したゲーム理論は、社会学、政治学、経営学と幅広く発展しました。

アメリカ、オバマ新政権の経済運営が注目されますが、従来のケインズ理論を基礎にした公共投資による有効需要を喚起するだけでは、不確実の時代の経済運営は難しそうです。

そういう不確実な時代だからこそノイマンのゲーム理論の素晴らしさが再認識されています。

ここで、ゲーム理論の実例で最も有名な実例をご紹介します。

「囚人のジレンマ」というものです。

ある事件の容疑者2人を逮捕しました。

別々の部屋で尋問が始まります。

黙秘するか、または、自白するか 囚人には二つの選択があります。

片方が自白した場合、自白した方が1年の刑、黙秘した方が10年の刑

両方が自白した場合、両方が5年の刑です。

両方が黙秘した場合、両方が2年の刑です。

相手が裏切るかどうか、相手の出方によって大きく結果が変わると言うジレンマに悩まされるわけです。

さて、皆様ならどちらを選択しますか?
ラベル:診断士 資格 経営
posted by ネット田中 at 09:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月20日

エージェンシー問題

企業の経営者は、株主のエージェント(代理人)である。

経営者と株主との間に対立する利害関係が生じた場合をエージェンシー問題と言います。

典型例がM&A(企業買収合併)などによく見られます。

株主のために存在するはずの経営者が自分のための行動に出てしまったときです。
経営者が「自分はクビになりそうだ」などと感じた時に、往々にして発生するのです。

敵対的買収者が現れた。
その買収者の提案により企業価値が大幅に上がるとしましょう。

しかし経営者がクビになるような状況はイヤだと感じ、買収に異論を唱えたとしたら、これはエージェンシー問題となります。

最近では、マイクロソフト社によるヤフーへのM&A提案が有名ですね。

もう一つのエージェンシー問題を紹介します。

それは、拡大投資と効率投資の問題です。

株主は投資した企業の企業価値を最大にする効率投資を望みます。

しかし、経営者は、しばしば拡大投資に意識が向くと言われます。

100億円の拡大投資にリターンが10億
 50億円の効率投資にリターンが10億とします。

企業価値を最大にするのは、明らかに後者です。

でも、経営者は100億円を選択する場合があります。

例えば雇用、取引先です。

拡大投資で雇用を増やす、または、減少を抑える。取引先の拡大や取引量の拡大を目指す。など株主以外の利害関係者(従業員、取引先、地域社会など)の調整も意識するのです。

ですから、エージェンシー問題をすぐさま経営者の悪と捉えるのは少し問題ありと思います。

しかし、一方、昨今のリーマンブラザーズの破綻などアメリカ金融機関の問題を見ると、経営者は数十、数百億円の報酬を受けております。

この経営者達が拡大投資を選んだ理由が自分の成績(報酬)のためだとしたら、とんでもないことだと怒りさえおぼえるのは私だけでしょうか。

皆様はいかが思いますか?









posted by ネット田中 at 13:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月10日

PPM分析

現在、サブプライムローン問題を発端とした経済不況の中で、アメリカや日本のみならず世界中の企業で事業の再編が急速に進んでいます。

選択と集中という言葉どうり、強みのある事業に特化していく傾向にあります。

その中で、事業ポートフォリオ(どの事業にどれだけの資金を投入するか)を分析するビジネス理論を紹介します。

ボストン・コンサルティング・グループという経営コンサル会社が開発した、PPM分析(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)です。

このPPM分析の方法論は、市場の成長率と自社のシェアの二軸によるマトリックで分析を行ないます。

1.市場成長率が高く市場シェアが高い
  スターまたは花形と呼び、現在の取組みを維持することを目指します。
ただし、このケースは、あまり儲からないとしています。なぜなら、競合が激しく、それにともなって設備投資も大きくなるからです。

2.市場成長率が高いが市場シェアが低い
  問題児と呼ばれ、育成すべき段階と言われています。
  大きな投資が必要で、放っておくと撤退せざるをえなくなります。

3.市場成長率が低く市場シェアが高い
  金のなる木と呼ばれ、設備投資を抑えて資金を回収する最も儲かる段階と言われています。

4.市場成長率が低く市場シェアが低い
  負け犬と呼ばれ、撤退する段階です。

1960年代に開発された分析手法ですが、市場成長率と自社シェアから事業の資金投資配分を検討する上で、現在でも利用されている優れた分析手法と言えます。

もちろん、現実の意思決定の際には、様々な会社を取り巻く社会環境その他の要素も考慮に入れるのは、当然のことです。

posted by ネット田中 at 17:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月25日

ランチェスター戦略

軍事戦略を経営理論に生かした話は結構あります。

最も有名で経営者に人気なのが、皆様もよくご存知の『孫子の兵法』ですね。

次によく知られているのが『ランチェスター戦略』でしょう。

イギリス航空工学の専門家、ランチェスター氏の名前からきています。

彼は、第1次世界大戦を通して、戦い方における兵力の割合と損害量の関係を研究し、2つの法則性を提言しました。

孫子の兵法との違いは、戦争戦略をはじめて科学的に分析したことです。

また、2つの法則と言うのが、とてもシンプルな法則なのです。

第1法則は、兵器の性能が同じならば、兵士が多いほうが勝つ。

第2法則は、兵力の多い軍隊が、少ない軍隊に勝つ。

はあ?そんなの、あたり前じゃないの。との突っ込みがきそうですね。

でも後の第二次世界大戦、アメリカの対日戦争で実際にこの理論をベースに実戦展開されたのです。

そうです。圧倒的に強力な兵器を総投入したのです。

最後には原子爆弾まで。

企業戦略に応用されたのが、戦後でフォルクスワーゲン社をカナダ進出に導いたとされています。

日本では60年代に田岡信夫氏という経営コンサルタントがランチェスター戦略をモデルに販売における競争戦略を構築したのが始まりです。

通常、日本では、この理論をランチェスター戦略と呼んでいます。

ランチェスター戦略の最大の特徴は、強者と弱者の戦い方の違いを提示しているところです。

強者の基本戦略は、

1.広域で総合戦を行なえ!
2.集団型の戦闘を展開せよ!
3.短期決戦で圧倒的な兵力で戦え!

一方、弱者の基本戦略は、

1.接近戦を行なえ!
2.一騎討ちの状況を作れ!
3.一点集中して攻撃せよ!

なんとなく、わかりますね。

強者の大企業が、弱者の中小企業と戦っても、必ず強者の大企業が勝つわけではありません。

また、ある市場では強者でも別の市場では弱者となります。

大企業、中小企業問わず、活用されている所以もそんなところにあります。

最近、ランチェスター戦略をモデルとした経営本が、たくさん書店に並んでおり、チョットしたブームでしょうか。

ご興味のある方は、一度お手にとってみてはいかがでしょうか。


posted by ネット田中 at 15:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月22日

200分の1の法則

ビジネス理論にも多種多様な理論がありますが、経験則に基づいた理論や法則もたくさんあります。

その中でビジネス誌のプレジデントに掲載されていました興味深い記事に『200分の1の法則』というのがありましたので紹介いたします。

戸別訪問販売の営業の法則に200軒まわれば1軒は売れるという法則を200分の1の法則と言うそうです。

厳密に200軒が正しいかどうかは別として、ある数をこなさなければ、どんな優秀な営業マンでも売れないと言うことになります。

逆の見方をすれば、経験不足の営業マンでも200軒まわれば1軒は売れるお客にたどりつくことができます。

では、ベテラン(売れる営業)と新人(売れない営業)の違いは何でしょうか?

この記事では、たどり着く早さにあるとしています。

ベテラン営業は、長年の経験で訪問先での反応から売れるか否かを瞬時に判断できると言います。

だから、ベテラン営業は断られ上手または気持ちよく断られるすべを知っています。

けっして顧客に無理強いしたり、話を長引かせたりしません。

なるほど、ベテラン営業は、『断られ上手で気持ちよく断られる』、とても理にかなった説だと感心しました。

200から1を、いかに、早く見つけるか。

訪問販売営業の事例で、この法則を説いていますが、営業という職種の全てに共通するものと思えます。

ただ、確率が違ったり、判断の条件が違うだけなのです。

ご興味のある方は、現在、販売中のプレジデント誌を是非ご購読してみてはいかがでしょうか。
posted by ネット田中 at 18:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月15日

行動経済学

レストランでワインを注文しようとします。

一番多い選択は?

最高級ワインでもなければ最安ワインでもなく、お手頃な中程度の価格のワインを選ぶ人が最も多いのです。

従来の経済学に心理学の要素を加味した新しい学問が行動経済学です。

先の例ですと、人は明確な選択基準を持たない場合、中間を選ぶ傾向にあるのです。

経済学は人間は常に合理的に判断して動くという前提にたって理論を構築します。

でも、実際の人間の行動の多くは、衝動的であったり、感性であったり、思い込みであったり、非合理的な動きをします。

行動経済学を理解するキーワードの一つにフレーミング効果というのがあります。

物事の表現方法が変われば、受けての判断や選択も変わるという説で「年末在庫処分スペシャルセール」といった具合の宣伝を良く見聞きしますね。

これが、まさしく、フレーミング効果であり行動経済学を基にした実例です。

行動経済学は、マーケティングや広告分野で盛んに応用されるようになりましたが、人の心理と言う点で言えば、昨今の金融危機に由来する株安や外国為替取引においても同様と言えます。

経済行動と心理行動。確かに切っても切り離せない関係ですね。

私も経済合理性に照らせば帰宅して晩ごはんを食べるべきなのですが、どうしても赤ちょうちんに誘われて寄り道をしてしまいます。

非合理的に人間の典型と反省しきりです。
posted by ネット田中 at 13:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする