2017年09月23日

ピーク・エンドの法則

ピーク・エンドの法則とは、あらゆる経験の楽しいと思う記憶は、ピーク時と終了時の度合いで決まるという法則のことです。

ダニエル・カーネマンというアメリカのノーベル学者が提唱しました。

カーネマンの専門分野は経済学と認知科学を統合した行動ファイナンス理論で、アメリカの心理学者であり行動経済学者なのです。

この理論はビジネスや実生活でも生かされている、とても面白い理論と言えます。

たとえば映画などでも、強く記憶に残るのは、最高の見せ場のシーンと、最後のラストシーンですね。

終わりよければすべてよし、という諺がありますが、確かに当たっています。

他にも実生活の中で事例がたくさんあります。

例えばデートです。

散々なアクシデントだらけのデートでも、最高潮に盛り上がる1シーンと最後の別れの場面で良い印象があれば、それが、全ての記憶となるんですね。

逆も真なりで、どんなに途中経過が良くても、最後を誤ると最悪の印象に代わってしまいます。

ビジネスシーンの例で言えばメールや接待会食、商談交渉などがあげられます。

好印象を残しながら、自分と相手のつながりを強くするには、最後のエンドが大切であり、そのピークには感動を与えるサプライズが必要なんです。

印象が薄いと言われる方や頑張っているのに成果につながらなとお嘆きのビジネスマンの皆さんに提案します。

このピーク・エンドの法則を念頭に置いてコミュニケーションの方法やストーリーを組み立ててみてはいかがでしょうか。
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2017年09月08日

カフェのコスト戦略

先日はノマドワーカーについて記事にしましたが、一番の居場所(仕事場所)は、やっぱりカフェでしょうね。

私のお気に入りは、ドトールコーヒー店ですが、通勤途中に立ち寄るので、癖で仕事でも、自然と慣れた、このチェーン店を選んでしまいます。

コーヒー1杯200円台ですから、ほんと、お手頃になりました。

ところで、マクドナルドですが、コーヒー一杯、なんと100円なんですね。

驚きです。

これで採算合うんでしょうか。

マイケル・ポーターという人は、商売の基本戦略を3つにわけました。

コストリーダーシップ戦略、差別化戦略、集中化戦略の3つです。

カフェでいうと、ドトールとマックがコストでスターバックスが差別化、駅ナカ店やホテルラウンジが集中化といったところでしょうか。

実社会では、コストも優位にたって、尚且つ、差別化や集中化を行っている中小企業もたくさんあります。

先のドトールとマックですが比較すると、接客レベルは同等で高いのですが、落ち着き度では、子供がいない分ドトールかな。

皆様のお好きなカフェはどちらでしょうか。
ラベル:診断士 ポーター
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2017年08月25日

パレートとロングテール

顧客の上位20%で売上高の80%を占めている場合を20-80法則またはパレートの法則と言います。

これって、実際にパレートさんがそう言ったのではなく、どちらかと言うと経験則から導き出されたものです。

ビジネスの世界では、物事を重要なものから処理したり、改善効果の高いものから着手するのが王道とされていますが、パレートの法則は、こうした優先順位付けに大いに役立つんですね。

この法則を利用した管理手法をパレート分析と言いますが、診断士の試験ではABC分析として最重要事項の一つとなります。

ABC分析は、例えば、累積売上高割合が全体の70%を占める商品群をAとし、70%〜90%の商品群をB、90%〜100%の商品群をCという様に分類します。

そして、売上高への貢献度の高いA群に分類された商品は、商品発注、在庫管理、販売管理などにおいて重点的に管理し、逆にC群は簡易な管理でとどめようということになります。

これって、とても理解しやすいし、納得感がありますね。

ただ、このリアル店舗を前提とした管理手法に対して、ネット販売の時代が到来したことで、重要と位置付けたA群に対してC群が注目されてきました。

これがロングテール論です。

ネット販売では、在庫管理に力を入れる必要も無く、リアル店舗と違い、各段に多数の商品を扱えるからです。

C群はグラフにすると恐竜の尻尾のように少ない売上をたくさんの商品で構成されていて、管理の手間が省ければ、おいしい商品群と言えるのです。

パレート分析(ABC分析)は取扱商品を重要度で分類する優れた管理手法ですが、ネット販売の特徴である、検索機能と在庫コストの減少によって、C群に属する商品が増え、全体の売上高に与える影響が大きくなってきています。

これからは、ABC分析に加えて、ロングテールを意識し、商品とユーザとの出会いをどのように作るかが課題となってくるでしょうね。

いかがでしょうか。
ラベル:診断士 経営 分析
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2017年08月20日

強者の戦略と弱者の戦略

軍事戦略で使われていた理論を経営に置き換えたもので、日本で最も良く知られているのが『孫子の兵法』ですが、最も現実的に取り入れられているのが『ランチェスター戦略』です。

ランチェスター戦略では、大企業がとるべき戦略を「強者の戦略」として、中小企業がとるべき戦略を「弱者の戦略」と名付け、両方の立場から経営戦略(特に営業戦略)について説明しています。

ただ、単純に「強者の戦略」といっても大企業であればどの企業でも強者であるわけではなく、中小企業でも、ある分野では強者になることができますし、逆に、トヨタ自動車のような超大手企業でも、ある分野では弱者になることもあります。

ランチェスターというのは、イギリス航空工学の専門家、ランチェスター氏の名前からきています。

彼は、第1次世界大戦を通して、戦い方における兵力の割合と損害量の関係を研究し、2つの法則性を提言しました。

孫子の兵法との違いは、戦争戦略をはじめて科学的に分析したことです。

また、2つの法則と言うのが、とてもシンプルな法則なのです。

第1法則は、兵器の性能が同じならば、兵士が多いほうが勝つ。

第2法則は、兵力の多い軍隊が、少ない軍隊に勝つ。

企業戦略に応用されたのが、第2次大戦後、フォルクスワーゲン社をカナダ進出に導いたとされています。

日本では60年代に田岡信夫氏という経営コンサルタントがランチェスター戦略をモデルに販売における競争戦略を構築したのが始まりです。

ランチェスター戦略の最大の特徴は、強者と弱者の戦い方の違いを提示しているところです。

強者の基本戦略は、広域で総合戦、集団型の戦い、短期決戦、圧倒的な兵力(営業力)です。

一方、弱者の基本戦略は、接近戦、一騎討ち、一点集中となります。

先にも言いましたが、必ず強者の大企業が勝つわけでは無く、ある市場では強者でも別の市場では弱者となるところが、大企業、中小企業問わず、経営に活用されている点です。

貴方の会社では、どちらの戦法を採用しますか?強者でしょうか?弱者でしょうか?

そう、自社のポジションをしっかり把握するのが先なんですね。

いかがでしょうか。
ラベル:診断士 経営理論
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2017年07月17日

人手不足と賃金

人手不足になると需要と供給のバランスで賃金が上昇します。

これは診断士ならずとも常識の理論として定着していますが、昨今、あたりまえのことが、そうならないということが多々あるんですね。

ニュース番組で新橋サラリーマンに街頭インタビュー、実感を尋ねると、たいてい否定的な答えが多いようです。

コメンテータは、企業が内部留保(いわゆる会社の貯金)に重きを置き、従業員をないがしろにしていると憤っています。

本当に、それが要因なのと?チョット私なりに分析をしてみました。

まず、そもそも賃金は上がっていないの?

これには、とうても興味深い統計があって、着実に賃金が上昇しているんです。但し、パート、アルバイトです。

ようは、非正規従業員の賃金は上昇していて、正規従業員が頭打ちというのが実情のようです。

なら、どうして非正規従業員の上昇分が統計上見えないかというと、答え、非正規の比率が増えて、その影響を相殺しているんですね。

もう一つ、意外な事実が。

総労働時間が減っているんです。

過労死になりそうなくらいな長時間労働者がいる反面、短時間労働を良しとして働く人も多いということです。

短時間労働者では、シニアの方や主婦の方が多いのです。

統計上の賃金のカラクリが自分なりに見えてきた中で、問題は、この傾向を良しとするかなんです。

多様な働きかたを推進する安部政権の思惑には一致しますね。

問題は、多様な働き方が自分の意志によるものかが大事かと。

このあたりは、注意深く、見守りたいと思うのです。
ラベル:診断士 雇用 給与
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2017年05月20日

粗大ゴミと景気動向

2012年12月に始まった景気回復は2017年3月までで52カ月となり、51カ月間だったバブル経済期を抜き戦後3番目、57カ月間続いた「いざなぎ景気」も抜きそうな感じです。

アベノミクス効果という意見もあれば、いやいや、アメリカや中国の海外景気のおかげと見る向きもあります。

そんな中、今後3〜4年先まで耐久消費財需要が伸びるとの分析があります。

その根拠が、なんと「粗大ゴミ」なんですね。

東京23区の1作業日当たりの粗大ゴミが、戦後1番長い景気「いざなみ景気」の景気局面に似ていて、粗大ゴミの動きは耐久消費財の動きを裏面から見るようなもです。

そう言えば、2009年〜2011年にかけ家電エコポイント制度が実施されましたね。

家電の平均使用年数は8〜10年程度のようですから、確かに、今年あたりから買い替え需要期にピッタリはまります。

エコポイントで買った我が家の液晶テレビも、そろそろ4Kテレビに切り替えごろでしょうか。

思案中です。
posted by ネット田中 at 12:39| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月24日

空を見て傘を持つ

コンサル会社のマッキンゼーで使われていたという、ちょっとユニークなビジネス理論を紹介します。

それは、空・雨・傘という理論です。

空は客観的事実、雨は解釈、傘は行動です。

情報を客観的事実と、解釈、行動に分類整理することで行動に至る理由が明確になり正しい判断をくだせると言うことです。

空が曇ってきた。これは客観的事実ですよね。でも、だから雨が降りそうだと考えるのは、その人の解釈なのです。

そして、だから傘を持って行こうという行動に移るわけです。

ただ、解釈と事実が混同するケースが沢山あります。

例えば、売上が落ちているので、値引きをしよう。と提案しました。

空・雨・傘の理論に当てはめると、売上が落ちていることは、空で客観的事実です。

ただ、だから、値引きをしましょうと傘の行動に移っています。

売上減少という事実を解釈と混同しているんです。

売上減少の原因が価格設定だと解釈すれば、この行動は理解できます。

また、日常の議論の中でも、自分の解釈をさも客観的事実のように発言する人がいますよね。

三つの要素を複数洗い出し、分類整理しながら対応策をとっていくのが重要となります。

結構、使えると思うのですが。

ちょっと意識して、この理論を活用してみてはいかがでしょうか。



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2016年01月09日

中期経営計画

3月末決算期の会社では、この時期になると、どこでも中期経営計画の見直しがあります。

ここで診断士として身に着けた戦略ツールをご紹介します。

バランス・スコア・カード(BSC)を利用したSWOT分析です。

あまりにオーソドックスなツールですので、なんだ。。と思う方もいるかと思いますが、オーソドックスなゆえに万能で使いやすいと思います。

まず、SWOT分析で自社の強み(S)自社の弱み(W)機会(O)脅威(T)の洗い出しを行ないます。

その後にSWOTで洗い出した項目に対して、BSCの4つの視点、財務の視点、顧客の視点、プロセスの視点、学習の視点と4分類で対策を検討します。

中期計画というと、すぐ、数字の積み上げだけで、絵に描いた餅になりがちですが、先のSWOTやBSCを検討した中での計画は、それ事態に説得力もあり有効なツールと思います。

是非ご参考にしてください。

ちなみにツールとお話しましたが、診断士的には戦略策定のフレームワークという言い方もします。

ラベル:診断士
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2015年09月23日

ゼロベース思考

過去の方法に囚われずに、白紙の状態から考えてみることをゼロベース思考と言います。

問題解決に行き詰まったときに、この思考法により新たな道を開く可能性が生まれてきます。

As is To be思考とも言いますね。

To be = 「あるべき姿」をゼロベースで(白紙状態で)描き、そのあとにAs is = 「現状」から、あるべき姿に進むために何をすべきかを考える思考です。

ここではゼロベースからの思考がポイントとなります。

ゼロベース思考は、理想論になりやすく、現状の厳しさを直視せず、現実感のない理想だけを見つめていると批判されることもあります。

しかし、ゼロベース思考は、うまくいっていない現状を形作るこれまでの積み重ねを捨てることから始まります。

ゼロベース思考は有効な思考法ですが、なかなか取り入れられない面もあります。

その理由として

『大きなエネルギーを使う』
白紙から考えることは大きなエネルギーを要します。
ある意味で、自らの地位・立場も白紙に戻すだけの気力が必要となります。

『 成功体験がある』
今まで上手く出来てきたのだから、同じ方法で出来るはずだと、大きな成功の経験をしている者ほど、現在の方法を変えたくないものなんです。

こうした抵抗はあっても、ゼロベース思考を避けては解決できないと認識すべきなのです。

そうしなければ、荒波に呑まれ、気が付いたときは何も残っていないと知るしかない。

捨てるものには有益なものも含まれているかもしれませんが、そこにとらわれていたのでは、白紙状態からの思考ができなくなってしまうからです。

例えば、年収300万円の会社員が年収1000万円を目指します。

As isから考えると、会社のキャリアパスや昇給から1000万円は到底無理となります。

そこで、ゼロベースで考えると、資格をとって大手企業に転職、資金をためて独立開業など違う選択肢が広がります。

ただ、独立開業と言っても不確定要素が大きく、現実的な選択肢を積み重ねて実現する方法と比べても、ゼロベース思考は大変シビアな考え方と言えそうです。


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2015年06月30日

事業ポートフォリオ

企業業績が好調のようです。

過去、サブプライムローン問題を発端とした経済不況の中で、アメリカや日本のみならず世界中の企業で事業の再編が急速に進んでいます。

選択と集中という言葉どうり、強みのある事業に特化していく傾向にあります。

その中で、事業ポートフォリオ(どの事業にどれだけの資金を投入するか)を分析するビジネス理論を紹介します。

ボストン・コンサルティング・グループという経営コンサル会社が開発した、PPM分析(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)です。

このPPM分析の方法論は、市場の成長率と自社のシェアの二軸によるマトリックで分析を行ないます。

1.市場成長率が高く市場シェアが高い
  スターまたは花形と呼び、現在の取組みを維持することを目指します。
ただし、このケースは、あまり儲からないとしています。なぜなら、競合が激しく、それにともなって設備投資も大きくなるからです。

2.市場成長率が高いが市場シェアが低い
  問題児と呼ばれ、育成すべき段階と言われています。
  大きな投資が必要で、放っておくと撤退せざるをえなくなります。

3.市場成長率が低く市場シェアが高い
  金のなる木と呼ばれ、設備投資を抑えて資金を回収する最も儲かる段階と言われています。

4.市場成長率が低く市場シェアが低い
  負け犬と呼ばれ、撤退する段階です。

1960年代に開発された分析手法ですが、市場成長率と自社シェアから事業の資金投資配分を検討する上で、現在でも利用されている優れた分析手法と言えます。

もちろん、現実の意思決定の際には、様々な会社を取り巻く社会環境その他の要素も考慮に入れるのは、当然のことです。

ラベル:診断士 理論
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2012年12月31日

インバスケット思考

インバスケット(未処理箱)とは、1950年代のアメリカ空軍で教育訓練に使われていたトレーニング手法のことです。

今では、日本の一流企業や官公庁、中小企業でも管理者リーダー研修に多く採用されています。

皆様の中にも、「メチャクチャ頑張っているのに成果が出ない」「いくら時間があっても足らない」という人は、いないでしょうか。

そういった方には、このインバスケット思考の実践をお勧めします。

インバスケットのトレーニングでは、与えられた複数の案件を、架空の人物になりきり、限られた時間の中、高い精度で正しく処理することを目標として回答していきます。

回答の基本は自由回答方式で絶対的な正解がなく、問題によって様々な要素を測定できるという特徴もあります。

進めるにあたって、ひとつコツをお話しますと優先順位の付け方がポイントとなります。

ただ、簡単に優先順位と言っても、どうしても自分の癖や思い込みで不合理な選択をしていることが多々あるものです。

実務でも、仕事の取捨選択はあなた自身を守るために必要なビジネススキルと言えますね。

インバスケット思考を解説した書籍がありますのでご紹介します。

『究極の判断力を身につけるインバスケット思考』株式会社インバスケット研究所鳥原隆志著

年末のハードスケジュールで、いつも以上にバタバタしてしまっているという方は是非お試しあれ。
ラベル:診断士 経済理論
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2012年12月25日

「ごまかし」の行動経済学

粉飾決算、インサイダー取引、不正な取引や経済行動があとを絶ちませんね。

そういったいわゆる不正にまつわる「ごまかし」の行動心理を行動経済学では盛んに研究されているそうです。

まず、根本的に人間は誰しも小さな「ごまかし」をしたりするものではないでしょうか。

もちろん程度の差はあり、「ごまかし」には許されるものと、そうでないものとがあるという主張もが見られます。

そこで「ごまかし」から「不正」につながる人間の行動パターンについて考えてみたいと思います。

一般的に、大多数の人間は、不正をするのは一握りの悪人だけであり、自分自身は正直者だと思っています。

しかし、一方、誰もが程度の差こそあれ、小さな「ごまかし」をしたりします。

そして、その小さな「ごまかし」が大きな不正につながることもあるのです。

では、不正はなぜ起きるか。

これまでの合理的な経済学においては、不正に対する考え方は、3つの基本要素から成り立っているとしています。

犯罪から得られる便益、捕まる確率、捕まった場合に予想される処罰、の3要素です。

合理的な人間は、最初の要素(便益)と残り2つの要素(費用)とを天秤にかけて、1つ1つの犯罪が実行に値するかしないかを判断するのだというのです。

具体的な例として駐車違反の事例を紹介します。

会議に遅れそうになったA氏は、駐車場が満車だったので駐車禁止の違反リスクを冒して、路上駐車することに決めました。

A氏は、想定される費用(捕まり、罰金を科され、レッカー移動されること)と、会議に間に合うことの便益とを比較検討し、費用と便益とを天秤にかけたのです。

そこには善悪の判断が入り込む余地はなく、単に起こり得る好ましい結果と好ましくない結果を比較しただけなのです。
このような仕組みを、「合理的犯罪モデル」と呼ばれていますが、これだと、「ごまかし」てもばれたり罰されたりせずに、より多くのお金が得られるチャンスがあるとき、人はもっと「ごまかし」をするべきだということになります。

一見わかりやすい考え方ですが、本当にそうなのでしょうか。

対して、行動経済学では、不正の動機となるのは、主に個人の「つじつま合わせ」であるとします。

「つじつま合わせ」は、人間は正直でありたいと思いながら、一方でずるをして得をしたいとも考えます。

そのせいで「正直な人間」という自己イメージと実際の行動との間にズレが生じることがあります。

この「つじつま合わせ」で発生したズレを解消しようとする思考や行動原理を行動経済学では研究しているのです。

利己的な欲求を正当化する能力が高まると、つじつま合わせも大きくなり、その結果、不品行や不正行為をしても違和感を覚えにくくなるのです。

人間を不正に向かわせる本当の力を明らかにし、この正しい理解を基に不正を減らしていくことが求められます。

不正を減らすために必要な要素として「道徳心」を私はあげたいと思います。

「ごまかし」をしたくなるような状況においもて、便益側に天秤が振れようとも、自制を促す。

損得だけでは人間は動かない。

「道徳心」言葉を変えれば「正義感」が人間社会の行動原理であると信じたいのです。
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2012年03月20日

フェルミ推定と地頭力

仮説や推定を積み重ねて、おおよその数値を計算する方法を『フェルミ推定』と言います。

マイクロソフトのビルゲイツ氏が入社試験に採用したことから、世界的に有名になりました。

日本では、『地頭力』という呼び名で紹介され、日本でも流行りましたね。

もともとは、イタリア生まれのノーベル物理学者のエンリコ・フェルミが亡命先のアメリカの大学で学生に出した問題が発祥でこの名が付けられています。

しかし、この考え自体は、マーケティングやビジネス分野では、もともとよく使われていました。

一見つかみどころが無い問題でも、論理的に仮定を組み立てていくと解答にたどりつきます。

記憶力が頭の良さの尺度としてきた、日本の教育にも影響あるかなと、考えさせられます。

皆様もフェルミ推定で地頭力を鍛えてみてはいかがでしょうか。
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2011年12月28日

EDLP

EDLPはEveryday Low Priceの略で直訳すると毎日低価格となります。

小売業の販促戦略ですね。

よく特売日というのがありますが、特定日だけでなく、一貫して低価格を実現するための価格戦略でもあります。

ではどうして、毎日低価格が実現できるかと言うと徹底したコストカットと効率化にあります。

例えば、通常、週2〜3回実施するチラシ配布を止めて、チラシやPOPに使う販促費を3割〜4割カットします。

パートが1人でこなす作業を複数にするマルチジョブを導入し、総人件費もカットするのです。

例えば、品出しや総菜の加工を担当しますが、買い物客で混雑する繁忙時間帯はレジも担当するといった具合です。

そんなEDLPですが、店舗の立地によって向き不向きがあるようです。

平日の来店頻度が多く、狭い商圏に多くの居住者が住む住宅街に向いているのです。

逆にロードサイドに立地する大型店では、週末に買いだめする客が多いため不向きと言われています。

EDLPのメリットがもう一つあります。

価格の上下によるリスクを売り手、買い手の双方が回避できることです。

そんなEDLP店ですが、皆様もお近くのお店を分析してみてはいかがでしょうか。

ラベル:診断士 資格 勉強
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2011年12月17日

トヨタ生産方式の復活

世界のトヨタ。業績がいまいちパットしませんね。

逆にGMなどが復活の兆しを見せています。

トヨタと言えば世界に名をはせた「トヨタ生産方式」があります。

この生産方式に習って飛躍的に生産効率を高めたメジャー企業が数多くあります。

2000年代に入ってアメリカ政府にまで取り入れられ、劇的な効果をあげました。

トヨタ生産方式は、「カイゼン」に加えて、必要なものを必要な時に必要な分だけ生産・納入して無駄を省く「ジャスト・イン・タイム」や後工程が前工程に必要な部品の種類と量、時間を伝える「かんばん方式」などが知られています。

しかし、その全体像は、いまだ、明らかにはなっておらず、製造システムというより、トヨタの経営哲学とも言われています。

成功する企業もある中、長期的な定着が難しいと言われています。

トヨタ生産方式という経営哲学の秘法で復活なるか、今後のトヨタに注目したいのです。
ラベル:診断士 資格 企業
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2011年12月07日

シビアなゼロベース思考

As is To be思考というのをご存知でしょうか

To be = 「あるべき姿」をゼロベースで(白紙状態で)描き、そのあとにAs is = 「現状」から、あるべき姿に進むために何をすべきかを考える思考です。

ここではゼロベースからの思考がポイントとなります。

ゼロベース思考は、理想論になりやすく、現状の厳しさを直視せず、現実感のない理想だけを見つめていると批判されることもあります。

しかし、ゼロベース思考は、うまくいっていない現状を形作るこれまでの積み重ねを捨てることから始まります。

捨てるものには有益なものも含まれているかもしれませんが、そこにとらわれていたのでは、白紙状態からの思考ができなくなってしまうからです。

例えば、年収300万円の会社員が年収1000万円を目指します。

As isから考えると、会社のキャリアパスや昇給から1000万円は到底無理となります。

そこで、ゼロベースで考えると、資格をとって大手企業に転職、資金をためて独立開業など違う選択肢が広がります。

ただ、独立開業と言っても不確定要素が大きく、現実的な選択肢を積み重ねて実現する方法と比べても、ゼロベース思考は大変シビアな考え方と言えそうです。



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2011年09月23日

リソース・ベースト・ビュー

リソース・ベースト・ビュー(Resource-Based View)は経営学者のジェイ・バーニー教授が企業戦略論として発展させた理論です。

もともとは、ワーナーフェールトさんと言う人が提唱しました。

RBVを一言で言うと「企業内部の経営資源に競争優位の源泉を求めるアプローチ」となります。

企業が競争優位に立とうとするならば、希少で真似の難しい能力を企業内部の経営資源に備えていることが必要と唱えています。

競争戦略と言うと、パット、思い浮かぶのは、あまりに有名なポーターの3つの基本戦略ですね。

コストリーダーシップ戦略、差別化戦略、集中戦略の3つです。

でも、世の中には競合企業と似たような商品やサービスをほぼ同じ価格で提供しているのに、業績では他社に大きな差をつけている企業が多数存在します。

こうした企業の強さを解明するのがRBVなのです。

また、バーニー教授は、VRIOというフレームワークを考案しました。

VRIOは、先に説明した希少で真似の難しい能力を有しているかを分析するツールなんですね。

経済的価値(Value)、希少性(Rarity),模倣困難性(Inimitability)、組織(Orgnization)の4つの観点から企業の経営資源のパフォーマンスを判定します。

激しさを増す企業間競争の中、どんな良いアイデアもすぐに真似をされてしまいます。

世界的に立ち向かう日本企業の経営戦略にもRBVが重要と思うのです。
ラベル:診断士 資格 経営
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2011年05月14日

空・雨・傘の理論

空・雨・傘の理論をご存知でしょうか。

ちょっとユニークなネーミングですね。

コンサル会社のマッキンゼーで使われていて、出身の勝間和代さんの紹介で知られるようになりました。

空は客観的事実、雨は解釈、傘は行動です。

情報を客観的事実と、解釈、行動に分類整理することで行動に至る理由が明確になり正しい判断をくだせると言うことです。

空が曇ってきた。これは客観的事実ですよね。でも、だから雨が降りそうだと考えるのは、その人の解釈なのです。

そして、だから傘を持って行こうという行動に移るわけです。

ただ、解釈と事実が混同するケースが沢山あります。

例えば、売上が落ちているので、値引きをしよう。と提案しました。

空・雨・傘の理論に当てはめると、売上が落ちていることは、空で客観的事実です。

ただ、だから、値引きをしましょうと傘の行動に移っています。

売上減少という事実を解釈と混同しているんです。

売上減少の原因が価格設定だと解釈すれば、この行動は理解できます。

また、日常の議論の中でも、自分の解釈をさも客観的事実のように発言する人がいますよね。

三つの要素を複数洗い出し、分類整理しながら対応策をとっていくのが重要となります。

ちょっと意識して、この理論を活用してはいかがでしょうか。

結構、使えると思うのです。



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2011年05月07日

GTDでストレスフリー

GDTは「Getting Things Done」の略でアメリカ人コンサルタントのデビットアレンさんが書いたビジネス書で生まれた理論です。

仕事が忙しく、終わり無く次々と仕事や予定が増え続け、もう気持ちが休まることが無いとういう人にお勧めです。

もともとクチコミで広まっている仕事術が、このGTDなのです。

紙とペンさえあれば誰でもすぐに始められ、ストレスから解放される、優れモノです。

知識社会にあって、問題なのは、スケジュールが混乱すれば人の頭の中も混乱してしまうことです。

その混乱が、常に仕事に追われるような感じになり、ストレスとなります。

GTDの大きな流れは、まず、頭の中の「やりかけの仕事」を「すべて」紙に書き出すことから始まります。

書き出しが終われば、やりかけの仕事について望む結果を決め、定期的に見直します。

たった、これだけのことで頭がスッキリしモヤモヤ感が無くなります。

人は「やるべきこと」を「すべて」書き出したリストを持っていませんので「やりかけの仕事」を頭の中に持っている限り、頭の中がスッキリすることが無いのです。

また、人は「やりかけの仕事」について「どこまでやったら終わり」と決めていないことが多いのです。

何を目指しているのかがはっきりしない限り、どんな作業をしたとしてもその仕事が終わることはありません。

貴方もGDTでストレスフリーを体感してはいかがでしょうか。
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2011年04月25日

スキャンパーとブレスト

スキャンパー(SCAMPER)は、クリエイティブな発想をするための思考方法の1つで、7つの視点を持ちます。

S = Substitude :代用品は?
C = Combine :組み合わせは?
A = Adapt :似ているものは?
M = Modify :修正すれば?
P = Put to other users :転用すれば?
E = Eliminate :取り除けば?
R = Rearrange :逆にすると?

このスキャンパーを考えだしのは、ブレスト(ブレーンストーミング)の考案者でオズボーンという人なのです。

ですから、スキャンパーは、オズボーンのチェックリストとも呼ばれています。

ブレストは、複数の参加者が自由にアイデアを出し合うことで、斬新なアイデアを出そうとするディスカッションのことです。

コンサル分野では、もちろんのこと、一般企業内でも取り入れられていますので、馴染み深いですよね。

キャンパーとブレストは、とても馴染み深く、うまく使うと高い効果を発揮します。

ブレストは、批判しない、質より量、斬新なアイデアを歓迎などのルールがありますが、どうしてもディスカッションに行き詰った時にスキャンパーが役立つのです。

具体的には、進行役がスキャンパーの7つの視点で質問を投げかけます。

Aの代用品は?

BとCを組み合したら?

とタイミングよく質問すると俄然、話題が広がりを見せます。

また、クリエイティブなアイデア出しのポイントはスピーディーに考えることで、難しいのはパスして次のアイデアに進むと良いでしょう。

使える分野は多種多様、アイデア出しの必須ツールとしてスキャンパーの手法を学んではいかがでしょうか。


ラベル:診断士 資格 理論
posted by ネット田中 at 15:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士のビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする