2019年07月28日

中小企業診断士の屋号

中小企業診断士でも、個人事業主でも、「屋号」をつけますね。

現在支援先のパン屋さんも横浜に新規出店するのにあたって、屋号を変更しました。

そう、新しいブランドイメージを作りたかったのです。

屋号は商号とか社名とかいろいろな呼び方がされますが、基本的には同じものだと考えて良いでしょう。

では、「屋号」を自分で決め、将来にわたって使い続けるには、どのような手続きや費用が必要なのか。

長年使い慣れて、地域内やその業界などで認知されるようになれば、他人に真似されたり紛らわしい屋号が有れば問題ですね。

また、屋号は、自分の固有の名前と同じくらい愛着も湧くものです。

屋号を名乗るのに、特に手続きは必要ありません。

個人事業主の場合は、開業届をする時に「屋号」を記す欄がありますので記入するだけでOKです。

株式会社などの法人を設立する場合は、登記時に屋号を決める必要があります。

法人を設立すれば、自動的に屋号(商号)が登記されます。

個人事業主の場合は、「商号登記」をすることになります。

登記費用で3万円ほどかかりますが、ご自分で登記をしてもよし、面倒であれば行政書士に依頼すると良いでしょう。

登録された屋号(商号)は、同一の市町村区内において、同一の事業目的での他人の同一の屋号(商号)を排除することができます。

注意が必要なのは、逆も真なりで、長年の創業にもかかわらず、商号登記しなかったばかりに、他人が先に登記されてしまうケースがあります。

紛らわしいので止めろと言っても後の祭りです。

屋号は他の類似業者との差別化の重要な手段ですので、くれぐれもご注意ください。

話は若干飛びますが、屋号(商号)とは別に商標と言うものがあります。

屋号は商人を示し、商標は商品やサービスを示し、その使用する名称や図形などのマークを言います。

屋号(商号)と商標は別々ものと思いがちですが、一般的に多いのは、株式会社XXXという屋号のXXXを商標とすることが非常に多いのです。

社名変更した松下電気産業を例にとるとPanasonic株式会社が屋号(商号)でPanasonicが商標です。

ここから言えることが一つあります。

屋号を決めるときは、商標調査をすることをお奨めします。

商標調査には、国が提供する無料の特許検索サービス「特許情報プラットフォーム」を利用すると良いでしょう。

ちなみに、中小企業診断士の屋号ですが、自分の名前を屋号の一部につける方が多いように見受けます。

田中秀文中小企業診断士事務所、田中経営デザイン、田中秀文経営研究所と言った具合です。

さて、皆さんは、どんな屋号を付けますか。
ラベル:屋号 診断士
posted by ネット田中 at 10:14| 東京 ☀| Comment(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月16日

ものづくり補助金あれこれ

国会審議で平成30年度補正予算が可決成立し『ものづくり補助金』の公募が開始されました。

2月18日に公募が開始されて2月23日に一次公募締め切りです。

この期間の短さ、常識的にはあり得ないですが、これが実態です。

あらかじめ情報を仕入れて、準備しつつ、国会審議の行方を注視し、公募、即、応募となります。

この補助金ですが、コンサル支援費を補助金に加えることができるので、各コンサルタントが俄然頑張るわけです。

当然に、中小企業診断士もその仲間です。

むしろ、税理士、社労士、会計士さんより、中小企業診断士向きですね。

診断士仲間で、このもの補助一本で1年間の生計を立ててる強者も。(私は季節労働者と呼んでいます)

ただ、この補助金は長く続きすぎたので、採択される申請書作成します!という触れ込みで盛んにPRする組織も見受けられます。

いわゆる、申請丸投げ状態も。

申請書も定型フォーマットを数種類用意し、大量生産する体制を整えているんですね。

冷静に考えれば、これってどうなの?と。

じっくり募集内容を眺めると、意外な加点項目が見受けられました。

購入型クラウドファンディングで一定規模の資金を集めた企業、というのが登場しました。

審査では、点数が拮抗する中、こういった加点項目を加えることが重要ですね。

この辺りは、審査する側も、さすが良く考えられていると思います。

2次募集が、5月8日です。

急げば、購入型クラウドファンディングの加点対策も間に合いますので、是非頑張ってください。

posted by ネット田中 at 11:53| 東京 ☁| Comment(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月23日

クラウドファンデイングによる資金調達

『ヒト』『モノ』『カネ』『情報』は、4つの経営資源と言われています。

中小企業は大企業に比べ経営資源が不足していると言われますが、この中の『カネ』に関するお話をします。

FinTech(フィンテック)という技術が進み、資金調達でもクラウドファンディングというインターネットを通じた資金調達手段が登場しています。

これを日本で一躍有名にしたのが、アニメ映画『この世界の片隅に』です。(以下参考URLです)

https://konosekai.jp/

広島県呉市を舞台にした、1920年代戦前戦中を描いたアニメ映画です。

製作委員会を作ろうにも、あまりに地味で絶対に売れないとの厳しい見方をされ、製作費が集まりません。

そこで、数分間の紹介PR動画を作ろうとクラウドファンデイングで資金調達を試みました。

その結果は、見事に成功し、PR動画が作成され、その甲斐あって本制作にこぎ着けることになったのです。

ここでのクラウドファンデイングは、寄付型を言われるもので、資金援助者に直接の恩恵は、ありません。

そうです。お手軽にクラウドファンデイングに登録しただけで、善意のお金が集まるわけもなく、それこそ、身を粉にしての支援要請活動の結果です。

また、資金援助者がインフルエンサーになって大ヒットを生んだことも見逃せませんね。

なんの恩恵もないと書きましたが、ひとつだけ特典がありました。

エンドロールに名前を刻めること。

粋だなと思うのです。

寄付型以外にも購入型、融資型、株式型があります。

中小企業にとっては、新たな資金調達手段として利用してみては、いかがでしょうか。

そう、いただいた資金以上の価値を生むこともあるのです。

posted by ネット田中 at 12:55| 東京 ☁| Comment(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月22日

人手不足対策の本丸

中小企業の人手不足は深刻だなと実感させられます。

ホテル清掃業の会社社長から話を聞く機会がありました。

あふれんばかりに需要があるのに人手不足のため手を出せないとのことです。

また、会社経営で最も力とお金を注いでいるのが採用活動です。

中小企業事業者の人手不足対策の定番は、高齢者雇用(継続を含め)、女性活用、外国人労働者採用の3つと言われています。

そこで、いよいよ本丸の外国人労働者採用の機会が登場しそうです。

外国人労働者の新在留資格の創設が法案化されそうで、実質的に移民受入れの大きな転換点となります。

新在留資格は「特定技能1号」と「特定技能2号」の2種類。

即戦力の人材が対象の1号から各種試験で熟練した技能を証明して2号を取得すれば、在留期間は無期限となり、家族を呼び寄せることも認められるのです。

これが実質的に移民受入れと言われる所以です。

医師など高度人材しか受入れてこなかった政策から、単純労働者を受け入れることになります。

労働力人口が減る中で、抜本的な対策とし評価はできますが、心配は、日本社会での共生をどうはかるかですね。

移民政策では、海外での失敗事例を教訓に受け入れ態勢に力を入れて欲しいものです。

posted by ネット田中 at 18:29| 東京 ☀| Comment(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月08日

チキンアントレプレナーには副業がお勧め

チキンアントレプレナーのチキンとは「ひよこ」のことを指しています。

アントレプレナー(起業家)としてヨチヨチ歩きの段階では、全てを投げ打って取り組むのではなく、副業から事業を始めるのが安全という考え方がチキンアントレプレナーです。

米スモールビジネス協会の統計では、起業者の約半数は創業1年目で失敗し、5年以内に95%が消滅すると指摘しています。

そのため米政府としても、起業者の成功率を高める策として、いきなり本職を捨てるのではなくて、まずは副業による起業を奨励しており、各種の支援策も講じられています。

これまで「起業する人」といえば、ベンチャー精神が旺盛で、大きなリスクを背負うて戦う人をイメージしますね。

ただ、折角、本業があるのに、わざわざ、それを捨てるというリスクを冒さずに、もっと安全志向で起業としようとする人達が増えているのです。

チキンアントレプレナーのチキンは結して弱虫の俗語ではなく、準備周到で賢い起業を目指す起業家を表すことを覚えておきましょう。

チキンアントレプレナーには副業がお勧めのようです。
ラベル:診断士 副業 起業
posted by ネット田中 at 11:52| 東京 ☀| Comment(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月30日

労働市場激変時代の幕開け

働き方改革関連法がついに成立しましたね。

賛否両論がありましたが、大企業では2020年4月から、中小企業では、2021年4月から施行されます。

準備期間が1年半〜2年半程度しかありませんので、企業体力に恵まれる大企業は何とか対策がとれても、中小企業事業者は厳しい道のりと言えそうです。

改革法の主なポイントに、残業規制、同一労働同一賃金、高プロの3つ(細かくはこれだけでは無い)があります。

中小企業に、年収1075万円以上の従業員がそうそういるとは思えないので、高プロは除外して、残業規制と同一労働同一賃金への対応が急務になります。

残業規制では月45時間以上(細かいことは別にして)残業させられないのですから、残業させたい企業と、したい従業員の利害が一致する中小企業では特に問題となることは必至です。

残業時間を抑えて、足りない人員を補充しようにも人手不足が追い打ちとなり、非正規労働者の雇用では、同一労働同一賃金が課題となります。

自由主義経済において、企業の経済活動は、市場原理に任せるべきとの意見が伝統的にある中で同法がどう作用するか注目に値しますね。

診断士の仕事も、ここ2,3年は、サポート中小企業事業者への労務関連支援が多くなることでしょう。

中小企業を中心とする労働市場激変時代の幕開けです。
posted by ネット田中 at 11:08| 東京 ☀| Comment(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月27日

中小企業の事業承継問題

日本の会社の99%は中小企業で、尚且つ、オーナー社長が多数です。

その多くの中小企業が廃業の危機に直面していると言えば、経営難を思い浮かべるのですが、実は、後継者不在が原因なのです。

この問題を放置すれば、日本は25年までの累計で約650万人の雇用と約22兆円のGDPが失われる可能性があると言われています。

さらに、深刻なのは、廃業する企業のうち約半数が黒字なんですね。

会社を残したくても、後継者を見つけられず、廃業せざるを得ない厳しい現実が見えてきます。

もともと、日本は百年以上続いている会社の数が世界一です。

経営者も会社を継続させる意識がとても高いのですが、大多数であった親族内承継が社会事情の変化でうまく立ち行かないのが理由のようです。

親族内承継に変って注目を集めているのがM&Aですが、売り手と買い手をマッチングするのは、簡単ではありません。

政府も今後の10年を集中対策期間と位置づけ、あらゆる政策を打ち出すとしています。

そんな中にあって中小企業診断士への期待も大きいようです。

それは、どんな形の事業承継にしても、法律面、税金面、経営面の3点セットでの計画が必要となり、調整役の位置づけとしても、中小企業診断士の役割に期待したいところです。
ラベル:診断士 事業承継
posted by ネット田中 at 22:03| 東京 ☀| Comment(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月02日

2025年問題と事業承継

2025年問題とは、団塊世代が75歳を超えて後期高齢者となり、日本が超高齢化社会を迎えることで起きる様々な社会問題を言います。

これによって、中小企業事業者にも大きな問題となっているのが事業承継の問題です。

後継者がいないために黒字企業でも廃業せざるを得なくなり、廃業急増により2025年頃までの10年間累計で約650万人の雇用と約22兆円のGDPを失う可能性があると予測しています。

特に地方の市町村での休廃業リスクが高く、70歳超の経営者が、全体の6割で、その半数が後継者が決まっていないのです。

そんな中、政府も対策を講じています。

来年2018年度税制改正で、中小企業の事業承継を促す税優遇策を拡充する方針とのことです。

後継者が中小企業の株式を引き継ぐ場合の相続税を全額猶予し、対象も筆頭株主以外にも広げることで実効性を高める狙いです。

廃業が増える可能性が高い後継者難の中小企業を税制面で承継を後押しし、日本経済を支える中小企業の存続と活性化につなげます。

2025年問題は、そのまま中小企業の事業承継問題なんですね。
ラベル:診断士 事業承継
posted by ネット田中 at 13:34| 東京 ☀| Comment(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月18日

ものづくり補助金1000億円の期待

中小企業事業者に人気の『ものづくり補助金』に期待が寄せられています。

というのも、安倍首相が一昨日の商工会全国大会で、補正予算に『ものづくり補助金』を盛り込み、1万社を超える中小企業事業者を支援すると述べたのがきっかけです。

1社1000万円補助として1万社ですから、1000億円の大規模な補助金となります。

ものづくり補助金は、新しいものづくりやサービス開発に挑戦する中小企業と小規模事業者を支援するための補助金制度です。

従来は、技術開発や市場拡大など公共の利益が主目的だったため、企業や大学の研究開発や試作を中心に受給されていましたが、景気対策としての側面を持つのが特徴です。

ものづくり補助金は、企業の設備投資を促進する狙いもあることから製造設備などにも適用でき、中小企業のニーズに応える補助金となっているのが人気のもとです。

ようは、古い生産設備(例えば旋盤などの切削加工機)を最新のマシニングセンタを導入する場合に補助金を申請できるのです。

ものづくり補助金は、年度ごとに新しい「公募要領」が発表され、その内容に則って公募が行われますが、公募があってから申請にとりかかっては遅いというので、いまから準備することをお勧めします。

第195回国会(特別会)が開かれています。

会期は、平成29年11月1日から12月9日までの39日間、話題の多い今国会ですが、中小企業向けの経済政策に注目したいものです。
posted by ネット田中 at 14:27| 東京 ☀| Comment(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月22日

事業承継とM&A

昨日、城西コンサルタントグループの会合で日本M&Aセンターから講師をまねき中小企業の後継者問題とマッチングビジネスについてお話しいただきました。

後継者問題は地方の問題かと言うと、そうではなく、後継者不在率は全国平均で66%に対し、神奈川、大阪が72%、東京でも68%で平均を上回っています。

中小企業の経営者年齢の分布を見ても、現在の平均が66歳、このまま推移すると2030年には、中心年齢がなんと80歳となり、男性の平均寿命とほぼ同じになります。

日本の中小企業が無くなりはしないかと危機感を覚えますね。

後継者対策で理想的な形としては、親族内事業承継ですが、核家族化が進み価値観が多様化するなかでは、なかなか簡単ではなさそうです。

そこで次の選択肢として注目されるのがM&Aという手法です。

これを主導するマッチングビジネスは、大手企業を中心に着実に増えてきていますが、いま、注目されているのが中小企業です。

年商1億円程度の企業であっても、譲受希望企業とのマッチングを行うための工夫が見られ、以下に効率よく行うかが成功の鍵となります。

面白いなと感じたのが、Webを使ったマッチングで、ちょうど不動産の仲介のような仕組みを取り入れて効率化されています。

従業員と顧客を抱える黒字企業の廃業は、日本経済の大きな損失ですね。

中小企業診断士のお仕事にも事業承継に係るケースが多くなったと聞きますが、親族や従業員への事業承継と合わせて、M&Aも選択肢に加えてはと思いました。

それは、経営者のハッピーリタイアのためだけでなく、従業員や顧客、さまざまなステークホルダーのためにも仲介ビジネスが活況になり、事業承継の後押しになればと願います。

こんなところにも超高齢化社会の現実が訪れているんですね。
posted by ネット田中 at 11:29| 東京 ☔| Comment(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月24日

新たな中小企業性業種

診断士受験勉強で学んだ中小企業性業種ですが、昨今は、新業態の参入も増え様変わりしています。

中小企業性業種は、出荷額全体のうち中小企業が70%を占める業種を言いますが、特徴としては、次の点があげられます。

第一番目は、国内外の市場が細分化していて、多品種少量分野での製品に属する業種(アパレル、食料品、家具、雑貨)などがあげられます。

第二番目は、大企業の下請企業として位置付けられる業種で電子部品関連、機械金属の部品加工などです。

第三番目は、狭い市場に限定された地域における住民生活に密着した消費財、サービスを提供する業種で豆腐、和菓子などの製造小売などが該当します。

これらの中小企業性業種も最近の動向をみると、国内需要の減少や輸入品の急増などにより大きな影響をうけています。

主に自動車産業のように製造業が大企業向けで、飲食業のようなサービス産業が比較的、中小企業に向く業種と言えます。

飲食業は、比較的、小資本で開業できて、経営者の創意工夫で生き残っていけますね。

ただ、最近の傾向では大手チェーン店に圧されて苦境に立っているケースも多いとか。

典型例が喫茶店。

昔は個人経営の喫茶店も沢山ありましたが、今やスタバにドトール、マックやコンビニでも100円でコーヒーが飲める時代になりました。

昔の中小企業性業種が今の時代に当てはまらなくなってきています。

これからも中小企業を元気にするのは簡単で無いのがわかっていただけるかと思います。

ただ、新しい目(第四番目)も生まれています。

IoT、ビッグデータ、クラウド、FinTechなど、これらの新しいトレンドを生かした業種です。

情報システム業でありサービス業でもあります。

この分野は、決して大企業の牙城ではなく、むしろ、中小企業事業やベンチャー企業の特徴を生かせるチャンスとなり得ますし、実際に成功事例や新規参入者が押し寄せています。

中小企業の尖った発想や小回り性、迅速性を生かした活動を支援していくことで、この第四の分野で新たな中小企業性業種を形成できることを期待したいと思うのです。
ラベル:中小企業 診断士
posted by ネット田中 at 10:04| 東京 ☁| Comment(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月14日

民事再生法と中小企業

経営破たんした会社を再生するために借金を整理する手続きを定めた法律が民事再生法です。

再生法を申請した会社は、再建することを前提に返せるお金を計算した再生計画案を提出します。

裁判所は、企業資産の調査と全ての借金を確定させ、借金の貸し手側の半数が同意すれば、強制力を持って再建がスタートします。

勝手に借金を取り立てることもできなくなるんですね。

民事再生法は、再生計画が認められる期間が短く、社長も続投できるというメリットがあるので、主に中小企業向けと位置付けられた同法も大手企業の再生に利用されるケースが多いようです。

過去には、そごう百貨店やスカイマーク航空、つい最近では、エアバック問題で揺れたタカタが申請しました。

会社を立て直す手続きには、会社更生法というのもありますが、再生法との違いは、一般的に大企業が対象で社長も交代し裁判所が厚生管財人という責任者を任命します。

会社更生法の適用事例は少ないのですが、有名なのは、JAL日本航空です。

厳しい経営環境に置かれている中小企業事業者の再建の手立てとして、民事再生法を選択するのも有効かと思います。
ラベル:診断士 再生
posted by ネット田中 at 17:32| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月24日

中小企業と個人情報

改正個人情報保護法が施行されて1か月弱ですね。

以前にも当ブログで「個人情報とビッグデータ」と題して記事にしています。

http://shindansi.seesaa.net/article/449944829.html

でも、ちまたでは、あまり認知されていないような。(あまりニュースで話題にならないからかな?)

関係の深い(影響の大きい)、中小企業でさえ認識が低いように思うのは気のせいでしょうか。

今回の法改正のポイントは2つあって、ひとつは、個人情報を使いやすくしたことで、ふたつ目は、より厳格にした点です。

より厳格にというのは、従来対象外であった5000人以下の取り扱い事業者の規定を撤廃したんです。

ですから、一部例外を除いて全ての中小企業事業者が個人情報保護法に則り厳格に管理運用が必要になります。

ちなみに、自治会が集める町内会名簿なども対象となりますから注意が必要です。

事業者が守らないといけないルールは4つです。(超簡単おさらい)

@ 個人情報を取得したり、利用したりする時のルール
  利用目的を本人に知らせなさいということ。

A 個人情報の管理に関するルール
  盗まれたりしないよう、ちゃんと管理しなさいということ。

B 個人情報を他人に渡す時のルール
  本人の了解を得なさいということ。

C 本人から個人情報の開示を求められた時のルール
  本人から申し出があれば、ちゃんと応じなさいということ。、開示や訂正や利用停止など。

今回の改正でもう1点重要なポイントがあります。

監督権限が各分野の主務大臣にバラバラにあったのを『個人情報保護委員会』というのを新設し一元化したんですね。

何かわからない点があったら自治体の役場に問い合わせるのも一つですが、当委員会のホームページにアクセスしてみてください。

https://www.ppc.go.jp/personal/chusho_support/

とっても分かり易く書かれていますので、心配になった中小企業事業者の皆さん、一度ご参照くだされば。
posted by ネット田中 at 08:50| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月24日

就業規則と副業禁止規定

政府の働き方改革で副業を奨励しようとの動きがあります。

最近では、先進的な企業が、ちらほらと副業や兼業を認める動きが報じられていますが、まだまだの感が否めませんね。

副業を禁止している会社が大多数ということです。

会社では、副業禁止の定めは、就業規則に記載されていますが、どこまでが副業にあたるのかグレーなところです。

実際に裁判で争われた事例を見ても、白黒両方の判断がなされており、個々の事案ごとに異なるようです。

ここで政府は面白い対策を行おうとしています。

厚生労働省が出している『モデル就業規則』に記載されている副業禁止規定の項目を削除するとのことです。

理由は、このモデルを例にして中小企業が就業規則を作成しているケースが非常に多く、意識せず、副業禁止事項が盛り込まれる結果となっているからです。

早速、モデル就業規則を読んでみました。

第3章 服務規律

(遵守事項)第11条 E 許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。

とあります。

たしかに、この第3章は、ごく常識的な事項ばかりなので、そのままコピーしそうですね。

効果が見込めて、最も安上がりな対策です。

ところで、このモデル就業規則を読んで感じたことですが、非常に良くできています!

労働法制も日々変化しているので、適宜、自社(特に中小企業事業者は)の就業規則を見直してみる必要があります。

就業規則作成は、社労士や行政書士の専門分野ですが、中小企業診断士も経営視点でのアドバイスできるようにすべきだと思いました。

いかがでしょうか。
ラベル:診断士 労務 就業
posted by ネット田中 at 20:43| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月14日

同一労働同一賃金に思う

働き方改革が叫ばれていますね。

改革案には9項目あるそうですが、私が注目しているのは、同一労働同一賃金問題です。

同一労働同一賃金は、その言葉のとおり、同じ内容の仕事をしている人には、差別せず、同じ賃金にしましょうということ。

非正社員(契約社員、パートなど)にとっては是非実現してほしいと願い、正社員は、内心ヒヤヒヤしているのではないでしょうか。

解雇が厳しく規制されていて、実質的に終身雇用制度が残る日本では、絶対に正社員が有利です。

実現されれば、相対的には、非正社員の賃金が上昇し、正社員の賃金が減るでしょうね。

また、雇用主(会社、経営者)側から見れば、なかなか一旦上げた賃金は下げにくく、全体として賃金上昇を招く恐れがあるので慎重な意見が多数を占めています。

今年度(2017年3月期)の決算発表もピークを迎えていますが、昨年度に続き最高収益を更新しそうな勢いで、同じく内部留保も最高を更新するのは間違いなさそうです。

本当に日本の企業は貯金が大好きですね。

収益の適正配分の観点から、ここは一つ非正規社員の給与を大幅アップしてはどうかと思うのです。

よく非正規社員を減らして正社員にとの議論がありますが、私は、非正規でも暮らしていける社会が望ましいと思うのです。

働き方、生き方は人それぞれです。

多様な働き方を支える基礎に同一労働同一賃金があるのでは思うのです。

いかがでしょうか。
ラベル:診断士 労務 会社
posted by ネット田中 at 14:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士の中小企業問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月30日

IoTは中小企業の脅威か?

川崎に工場を持つ、とある切削加工業の会社を診断しました。

総合診断ということで、戦略から生産、営業、人事、財務の広い範囲で助言・提言を行いましたが、報告会で
社長からIoTに関する質問を多くいただきました。

日本でも、ものづくり系IoTが盛んに検討されていますが、やはり、ここは資金力のある大手企業が中心かと
思いきや中小製造業でも意識されているのに驚かされました。

こちらの社長曰く、いろんなセミナーに参加したが、IoTは、中小企業にとって脅威になると捉えています。

本当にそうでしょうか?

今までの、ものづくりは大手企業が自社工場で大量生産する形態でしたが、ものづくりIoTでの変革は、自社
工場が他社工場と繋がって生産が進められるます。

インダストリー4.0と呼ばれる「つながる工場」のことですよね。

そこには、中小企業が重要な役割を担うことになりますが、従来型の縦つながりの下請け工場ではなく、横に
連携する新しい関係に発展すると考えられます。

もちろん、経営資源が限られる中小企業でIoTを活用していくためには、低コストで実現できる基盤の提供と、
産学連携による技術交流、そして、コスト面での支援というところが不可欠となっていくことでしょう。

いかがでしょうか。
ラベル:IoT 診断士 工場
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2015年05月06日

政府の創業支援対策

アベノミクスの成長戦略を反映してか、中小企業および小規模事業者向けの創業支援に係る補助金が創設されています。

例えば、創業・第二創業促進補助金というのがあって、創業に係る費用を最大200万円まで補助してくれます。

会社組織にしなくても個人事業主でも申請が可能なので起業をお考えの方は申し込まない手は無いと思うのです。

もちろん、補助金を受けるためには、様式に従って、経営計画等の提出を行い、審査の上、補助金交付の決定を受けることになります。

めんどくさい。。。と思われる方へ

物は考えようです。

自分が作ったビジネスプランを審査してくれるわけですから、創業成功に向けてリトマス試験と思えば、もし、交付決定に至らなくてもチャレンジは決して無駄になりません。

また、商工会議所などの認定支援機関の支援を受けることも条件となっていますから、必然的に専門家のアドバイスも得られるのです。

長らく廃業率が開業率を上回る逆転現象が続く中、派手では無いけど、着実な良い制度だと思います。

第一弾の公募はすでに終了していますが、今後も続くとのことで、起業をお考えの方は是非トライをお勧めします。

昨今の株高や大企業中心に企業業績が回復している中、今一歩、景況感に実感が湧かないのは、案外、多様な起業者の創出に鍵があるのではと考えます。

いかがでしょうか。
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2015年02月15日

コネクターハブ企業

先日、理論政策更新研修を受講しました。

診断協会会員なのですが、いつも研修は、お気に入りの「あきない総研」にしています。

2014年度版白書の解説で興味を惹いたのは「コネクターハブ企業」なる新しいキーワード用語です。

「コネクターハブ企業」とは、地域の中で取引が集中しており(取引関係の中心となっているハブの機能)、地域外とも取引を行っている(他地域と取引をつなげているコネクターの機能)企業を言います。

その中でも特に地域経済への貢献が高い企業、具体的には、地域からより多くの仕入を行い、地域外に販売している企業をコネクターハブ企業としています。

(出典:2014年版 中小企業白書 第3章 コネクターハブ企業と地域産業構造分析システム)

ようは、地域経済活性化の鍵を握る地域中核企業なんですね。

安倍政権が地方創生を政策の柱に据えている中で、まさしく、このコネクターハブ企業が注目されるわけですが、全国都道府県のコネクターハブ企業数を紹介します。

1位は、ダントツですね。東京の907社、2位も順当で大阪の632社です。大企業も多いが、中小企業も多数集積しているのでしょうね。

やはり、東北、四国、九州が少なく10〜20社程度で、意外に多いのが新潟111社で関東圏の埼玉71社、千葉38社、神奈川92社より多いのです。

ちなみに、残念ながら最下位は沖縄の2社。

経済産業省では、コネクターハブ企業やその取引構造など、地域経済の作業構造分析を可能にするシステムの開発を進めているとのことで、地域産業政策の立案に活用しようとしています。

地方経済を語る時、コネクターハブ企業は、これからの流行り言葉になりそうな予感がするのですが。

いかがでしょうか。
ラベル:更新研修 診断士
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2014年03月30日

消費税の転嫁対策特別措置法

いよいよ、明後日から消費税が上がりますね。

新聞やテレビでも駆け込み需要の話題が大きく取り上げられています。

ただ、影響を受けるのは消費者側だけではありません。

供給者側、特に中小企業事業者にとっても深刻な問題なのです。

消費税は製造、卸、小売りなどの各取引の段階で課税されますが、価格に転嫁されて最終的には消費者が負担します。

とは言うものの、実際には、各取引の段階で取引先との力関係等、様々な理由で消費税の転嫁ができないことがあるのです。

そのパワーバランスの中で苦しい立場に立たされるのが中小企業事業者なのです。

そこで登場するのが「転嫁対策特別措置法」という法律ですが、簡単に言うと、中小企業事業者が円滑で適正に消費税増税分を価格に転嫁することをサポートする法律ということです。

法律の中身をもう少し詳しく説明すると以下の5つのポイントに要約されます。

1.消費税の転嫁拒否等の行為(減額、買いたたき等)は禁止です

2.消費税に関連するような形での安売り宣伝や広告を行うことは禁止です

3.「総額表示」義務が緩和され、「外税表示」「税抜き価格の強調表示」が認められました

4.中小企業が共同で価格転嫁することや、表示方法を統一することが認められました

5.国民に対する広報、通報者の保護、態勢の整備は国等が責任をもって行うことになります

何と言っても、この1年半の短期間に2回の消費税率引き上げが予定されているのですから、様々な観点から今後の動向に注意が必要となりますね。
 
ラベル:診断士 消費税
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2012年08月10日

金融円滑化法の限界

金融円滑化法は、中小企業事業者が借金の返済を先延ばししたいと、銀行に要請した場合、それに応じる努力義務を銀行に課しました。

鳩山政権時代に亀井静香氏の肝いりでスタートし2011年3月までの時限立法が2回延長され、いよいよ、2013年3月に終了となります。

振り返って見ると、この法律の効果について疑問視する声も多くあります。

借金返済を先送りするわけですから、急場を凌いで業績が好転すればOKなのでしょうが、この不景気の中では、業績改善できていない企業も多くあり、傷口を広げただけの無意味な延命策との指摘もあるのです。

さすがに無意味とまで言いきるのは、どうかと思うのですが、早いタイミングで、膿を出しきって、支援についても、見込みのある企業に集中していく必要があると思うのです。

一説によれば、実際に正常な貸出先に戻れるのは15%程度で残りの85%が計画通りにいかないとの意見もあるそうです。

また、金融円滑化法を利用しながら後に倒産した企業は、前年度に比べて約4.7倍の大幅増加となっています。

この状態で延命策であったとしても、それなりに機能していた同法が無くなったあとはどうなるのか心配になります。

金融庁によると同法による延命策を利用する中小企業事業者は、約40万社あると言われています。

金融円滑化法の終了に伴い、金融機関による企業選別の目が厳しくなっている中、中小企業の資金繰りへの影響は深刻と言えそうです。

そのために金融機関には、企業を査定し、見極める力、人材がますます必要になるでしょう。
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