プライマリーバランスとは、国と地方の基礎的な財政収支のことで、会計総額から借金関係の収入と支出を除いたものです。
借金以外の総収入と利払い費用を除く総支出とのバランスですので、プラスになれば財政が良くなる方向に向いていると言えます。
超大雑把に現在は46兆円の収入(歳入)に対して68兆円の支出(歳出)で約22兆円のプライマリーバランスが赤字の状態なのです。
それを5年後の2020年に黒字化するのですから、容易でないことは一目瞭然ですね。
その間に消費税アップがありますが、これも超大雑把に1%で2兆円くらいですから5%上がっても10兆円で22兆円には遠く及びません。
やっぱり、経済再生による、税収増を狙うしかないんですね。
ただ、鋭い指摘をする人もいて、もともと、大企業優遇と富裕層優遇の税政策が大借金を生んだとしています。
その論旨というのは、これも超大雑把に日本のGDPは現在480兆円で20年前の420兆円から60兆円増えています。
歳入はというと現在の46兆円に対して50兆円あったのです。
経済規模は大きくなっているのに税収は少ない、その心はというと、金持ち税優遇のせいだというのです。
法人税率を引き下げ、所得税の最高税率を引き下げ、徹底的にお金持ちの税金を安くしたんですね。
その代わりに消費税を導入しましたが、逆進性がある税制度ですので低所得者ほど負担感は大きくなりました。
経済再生と財政再建はなかなか両立しにくいと言います。
所得税の最高税率も45%にあがりそうですが、ここはひとつお金持ちの方に、もう一段の負担していただいても良いのではないかと思うのです。
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