2010年12月18日

コストをデザインする

「Design to Cost」という言葉をご存知でしょうか。

1970年頃にアメリカの政府調達で用いられた言葉なのです。

この「Design to Cost」というアプローチが企業の競争力確保の戦略として、改めて脚光を浴びつつあります。

なぜかというと、これまでのようにコストを積み上げて商品を開発するアプローチでは、市場を開拓できなくなっているからです。

ポイントは、市場に受け入れられる価格を決めることです。

そして、その価格で利益を出しつつ競争力のある製品・サービスを企画・設計するのです。

品質を落としたり、調達価格を値下げさせたりといったアプローチではありません。

事例をご紹介しましょう。

富士フイルムのデジタルカメラ、1020万画素で光学3倍ズーム付き、顔認識機能などが付いて、なんと89ドル(約7500円)です。

日本国内ではあまり見かけませんが、昨年の発売以来、中国やインドなどの新興国で300万台以上も売れている大ヒット商品となりました。

実はこのカメラ、製品を企画・設計する段階から「90ドル以下で販売する」ことが決まっていたそうです。

そうでなければ、新興国では売れないと考えたからです。

だからといって、既存製品の機能や部品を削った廉価版では、製品の魅力は薄れてしまいます。

そこで富士フイルムでは、89ドルという目標価格を起点に、デジタルカメラをゼロベースで企画・設計から見直したそうです。

コストは積み上げるものではなく、デザインするもの。

イノベーションのキーワードの予感がするのです。


ラベル:診断士 資格 経済
posted by ネット田中 at 08:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 診断士の経済問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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