人は、常にリスクを回避しながら生きています。
ですから、損か得かの勘定で意思決定されるのではなく、感情に左右されるのです。
それが、アメリカの経済学者のダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーという人が提唱した、プロスペクト理論です。
投資の世界では有名な理論で人がリスクを伴う選択肢の間でどのような意思決定をするかを説明しています。
例えば次の質問に答えてください。
質問1
A : 1万円 必ずもらえる。
B : 2万円 もらえる。 ただし、40%の確率で1円ももらえない。
経済学でいう期待理論では、Aが1万円でBが1万2千円ですから、合理的に考えればBを選ぶべきなのですが、現実の行動を見ると多くの人は、Aを選ぶのです。
勘定より感情が優先されて1円ももらえないリスクを回避するのです。
ついでにもう1問です。
質問2
A : 1万円 必ず支払わないといけない。
B : 2万円 支払う。 ただし、40%の確率で1円も支払わなくて良い。
さて、貴方ならどちらを選びますか?
質問1同様、損得勘定では、Aを選ぶべきなんですね。
でも、大多数の人は、Bを選びます。
冷静に質問1をB、質問2をAを選び行動できる人は、投資の世界に向いていると言えます。
大多数の人が投資で儲けられないのも、うなずける、プロスペクト理論の紹介でした。
2010年11月21日
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