実験では、ねずみに黒と白の目印を区別するように訓練し、ねずみが間違えると電気ショックを流すというものでした。
それで何が分かったかと言うと、電気ショックの程度が強まるに従って正答率が増したのです。
そして、更に強めると正答率が低下しました。
つまり、電気ショックの程度が適度な時にねずみは最も早く区別を学習し、逆に電気ショックが弱すぎたり強すぎたりすると、学習に支障が出ることが分かったのです。
この結果は後に人間に応用され、私たちが実力を発揮するには、適度な緊張(刺激)が必要だということを表しています。
私自身、今でこそ人前でのプレゼンテーションで、あがる、ことがなくなりましたが、若かりし頃は、緊張で声がうわずったり、混乱して支離滅裂になったこともありました。
これは、自分の実力が、その行為の緊張感に耐えうるほど熟していなかったのです。
練習を重ねていけば、緊張感に耐えうるレベルに達して、あがり、を克服できます。
適度な刺激かどうかは、行う内容の難易度によって変わります。
課題が易しい場合は高い刺激で臨む方が良いし、課題が難しい場合は刺激が低い状態(わゆるリラックスした状態)で臨む方がパフォーマンスを発揮しやすいのです。
この法則を参考に、ご自分の傾向を観察してみて、自己管理やパフォーマンス向上に活かしてみてはいかがでしょうか。