このグレシャムさんですが、16世紀のイギリス国王財政顧問で、1560年にエリザベス1世に対し「イギリスの良貨が外国に流出する原因は貨幣改悪のためである」と進言した故事に由来します。
たとえば、金の含有量の多い小判と少ない小判の二種類が、同じ額面で同時に流通したとします。
この二種類には、通貨としての価値は同じでも貴金属としての価値は違うという、二重の価値が生じていますね。
さてどうなるでしょうか?
人は良貨を手元に置いておき、日々の支払いには悪貨を用いる傾向が生じてしまい、流通するのは悪貨だけになります。
この法則は偽ブランドにも当てはまるのです。
最近では偽ブランド商品が堂々と売られています。
偽物が浸透すると、本物に対する信頼が損なわれ、本物の価値が損なわれます。
偽物は原価が安く、価値が下がって安くなっても利益がでます。
こうして行き着く先が本物の商品が撤退となるのです。
偽物の小判と偽ブランド商品は同じ運命になるんですね。
今から450年前に既にこの現象を予言したグレシャムさんはたいしたものだと思うのです。
ちなみに、繊維質の少ない1万円札の処分にお困りでしたら、是非、ご一報をいただければと思います。
当方にて責任を持って処分いたします。