日本は貿易立国、モノ作りの国と言われております。
平成19年度の国際収支をみましてもチョット違うなと思います。
国際収支には経常収支と資本収支がありますが、経常収支を見てみます。
経常収支には、貿易・サービス収支、所得収支、経常移転の3つがありますが、経常移転は小さいので、残りの2つに注目します。
貿易・サービス収支は、約12兆円です。
一方、所得収支は、約16兆円なのです。
所得収支とは、簡単に言うと、蓄えた外貨を海外に投資して得た配当金などの果実を言います。
つまり、日本は経常収支を見ても、金融立国なのです。
ちょうど、サラリーマンが給与で生計を立てていたのが、定年後に貯蓄の運用配当で暮らしているイメージです。
日本は外需に頼っていて、アメリカがクシャミをすれば日本は風邪をひくと言われてきました。
アジアを中心とした新興国がモノ作りに拠点となりつつあります。
モノ作りを中心とした貿易が日本を支えてきたのは事実でしょう。
でも、実状は大きく変化しており、金融を中心に経済構造は変化しているんですね。
ちなみに、貿易・サービス収支の内、サービス収支は一貫して赤字です。
サービス収支は、大まかに、旅行業や運輸業をイメージしてください。
海外から多くの観光客を呼び込み、サービス収支も黒字転換をはかるべく政策を期待したいものです。
そういう観点からオリンピックの東京誘致には私は賛成です。
いづれにせよ、貿易、サービス、金融のバランスのとれた産業構造が理想と言えそうです。
皆さん、いかがでしょうか。
2009年03月04日
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